第6話 ページ6
それから月日は流れ気づけば卒業が近づいていた。
「翔太、話があるんだ。」
「ん？なんだよ、改まって。」
「ちょっと来てほしい。」
そう言われて放課後彼に連れられてきたのは学校の屋上。グラウンドでは運動部が大会に向けて練習をする声が聞こえる。
夕焼けに照らされ、彼は俺の方を向いた。
「高校、受かったよ。」
「…本当かよ！おめでとうじゃん！」
まあ、彼の学力ならどこを受けても問題はないだろうけど…。でも、彼が受けたのって…どこの学校なんだ？
「で、結局どこの学校になったんだよ？」
「私立だよ、雪玉学園」
「えっ、そこって…？」
驚いた。そこは俺も進学する学校だ。まさか、涼太もそこを目指していたなんて…。
「うん、翔太と同じ。受かって良かったよ。」
「でも。なんで涼太もそこに…？」
すると、彼は優しく微笑んで
「大切な人の…そばにいたかったからかな。
1人にすると…消えちゃいそうだから。」
「大切な人…？」
「うん…。あのさ、翔太。」
そう言って彼は俺の目を真っ直ぐ見て
「俺…翔太のこと大切だよ。」
「涼太…」
「俺に翔太を守らせてほしい。」
その言葉に俺の目には涙が溜まる。
「りょ…た…。」
「翔太…。ごめん、びっくりさせたね。返事は今じゃなくてい…おっと。」
俺は彼の胸に飛び込んでいった。勢いよく飛び込んだせいでちょっとバランスを崩したが彼が支えてくれた。
「み、見るなよ。今やばいから。」
「…分かった。」
泣いてる顔も、赤くなった顔も見られるのが恥ずかしくて彼の胸に顔をうずめた。そんな俺の頭を彼は優しく撫でてくれた。
「守ってくれる…？ずっと。」
「うん。」
「涼太…俺のこと…好き？」
「うん。ずっと前から翔太が好き。」
「…俺も…好き。ねぇ、ねぇ涼太。」
俺と一緒に…生きてくれる…？
これが俺らの付き合うまでのお話。
これからもずっと隣にいてくれる。そう信じて疑わなかった。
この時は忘れていたんだ、俺に自由はないってこと。
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youjin(プロフ) - みかぷさん» コメントありがとうございます！あまりにも見切り発車になってしまった為、なんとかハッピーエンドにすることができて私も安心しております(泣)つたない私の作品を最初から見てくださり好きだと言ってくださってありがとうございます！ (2020年4月2日 20時) (
レス) id: 9f973415f0 (このIDを非表示/違反報告)
みかぷ(プロフ) - コメント失礼します！更新最初からずーーっと見ててものすごく好きです！！完結おめでとうございます！！最後の最後でお父様にバレずにくっついてほんとにホッとしました笑お疲れ様でした!!! (2020年4月2日 19時) (レス) id: 7be4d62213 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくら | 作成日時：2020年3月11日 19時
