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翔太をどこの誰かもわからないやつに奪われるくらいなら…その前に奪ってやる。そう決めた。
自分の気持ちが弱る前に、俺は翔太の付き人であり、俺たちの理解者である照さんに連絡をとり、彼の仕事終わりの時間に会う約束をした。
iw｢宮舘様！｣
dt｢照さん。｣
俺は自分の思いを全て照さんに伝えた。
dt｢俺は…翔太を他の人に渡したくありません。だから…彼を連れ出します。｣
iw｢…。｣
dt｢彼と一緒に…生きていきたいんです。｣
iw｢私はおふたりの幸せを願っております。ですが…連れ出したその後のことはお考えですか？｣
dt｢…。｣
iw｢2人で逃げ出して…そこからは行き当たりばったり…。それでは意味がありません。｣
dt｢行く宛てはあります。身を隠せる場所があるんです…。しばらくはそこに隠れます。｣
さすがの俺もそこまで向こう見ずではない。行く宛てはあった。ここから離れたとある村に祖父から受け継いだ家があった。そこの鍵は祖父が亡くなる前に俺に渡してくれたもので、家の場所は家族の中でも俺しか知らない。
その家の話や、逃げる道順などを俺は照さんに伝えた。
iw｢分かりました。宮舘様、微力ながら私にも手伝わせてください。｣
dt｢照さん…。｣
iw｢私にとって翔太様は大事なご主人です。私は…翔太様の幸せのためにどんな事でもさせていただきます。そして…｣
dt｢…そして？｣
照さんは優しく微笑んで
iw｢宮舘様にも幸せになってほしいのです…。｣
dt｢俺に…ですか？｣
少し驚いたような声で言うと、彼は少し悲しみを含んだ表情で
iw｢こんなことを言うのは…少し無礼かもしれませんが…。宮舘様は私に似ています。｣
dt｢俺と…照さんが…ですか？｣
iw｢顔や性格…とはまた違います。境遇が…似ています。｣
dt｢境遇…ですか？｣
照さんは頷き
iw｢私には命を懸けて守りたい人がいました。これから先の人生で…その人以外を愛することは出来ない…そう思える人です。｣
dt｢…。｣
iw｢ですが…私とその人の関係を…周りは許してくれませんでした。引き離されて、会うことも出来なくなってしまいました。｣
照さんの声は少し震えていた。
dt｢そのあと…その方とは…。｣
iw｢…会えていません。それどころか…その人は、家族にも、友人にも…俺にも何も伝えず…姿を消しました。｣
dt｢えっ…。｣
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youjin(プロフ) - みかぷさん» コメントありがとうございます！あまりにも見切り発車になってしまった為、なんとかハッピーエンドにすることができて私も安心しております(泣)つたない私の作品を最初から見てくださり好きだと言ってくださってありがとうございます！ (2020年4月2日 20時) (
レス) id: 9f973415f0 (このIDを非表示/違反報告)
みかぷ(プロフ) - コメント失礼します！更新最初からずーーっと見ててものすごく好きです！！完結おめでとうございます！！最後の最後でお父様にバレずにくっついてほんとにホッとしました笑お疲れ様でした!!! (2020年4月2日 19時) (レス) id: 7be4d62213 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくら | 作成日時：2020年3月11日 19時
