第25話 ページ25
nb「星が綺麗…か。」
今なら少しくらいベランダに出ても大丈夫だろう。俺は窓を開けベランダへと出た。
nb「うわ…ほんとだ。」
照の言う通り、外はいくつもの星が煌めいておりとても綺麗だった。涼しい夜風が俺の髪を心地よく撫でた。
nb「…。」
ベランダの柵にもたれかかり、半分体を乗り出して俺は星を眺めた。
(まるでロミオとジュリエットみたいだね…。)
いつだったか、涼太がそう言ってたことを思い出す。あのシーンはどんなセリフだったか…。
nb『おおロミオ、あなたはどうしてロミオなの？』
バカみたいな独り言を呟きながら空を見た。
現実逃避…今は全てを忘れたい…。今までのことも、これからのことも…。
あぁ…今日は満月だ。
そして俺はまた小説のセリフを思い出し呟いた。
nb『どうかそのお名前を捨てて！そして、あなたのその名前の代わりに、この私のすべてをお受け取りになって頂きたいの』
そのときだった。
？『お言葉通りに致しましょう…』
nb「…え？」
窓の下で声がした。
ちょっとまって…これって…？俺は慌てて下を覗き込んだ。
『ただ…、そう一言だけ。僕を、恋人と呼んでください。そうすれば新しく生まれ変わったも同然、今日からはもう、ロミオではなくなります』
nb「…嘘だろ？」
dt「なんてね…。やぁ、翔太。」
下で微笑んでいたのは…間違えるはずもない、待ち望んでいた彼だった。
nb「お前…なんで。」
dt「翔太に伝えたいことがあったんだ。聞いてくれる？」
nb「…伝えたいこと？」
dt「うん。でもちょっと待ってそっちに行く。」
そう言って彼は慣れた手つきで俺の元まで登ってきた。
呆気に取られてる俺を見て、彼はニコリと笑いながら、俺の顔の前で手を振った。
nb「ちょっとまって、パニック、パニック。」
dt「ふふふ、翔太パニックになると顔に手を当ててそう言うよね。」
nb「誰のせいだと思ってんだ。」
dt「あは、ごめんね。」
そう言って俺の頭を撫でた。
温かい…大きくて優しい彼の手だ…。
nb「…つーか、なんだよ、伝えたいことって！」
ちょっと照れてしまった俺は、それを隠すように拗ねたような口調でそう言った。すると、
dt「…翔太。」
彼は優しい笑顔を俺に向け、
dt「翔太…、お誕生日おめでとう。」
nb「えっ…？」
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youjin(プロフ) - みかぷさん» コメントありがとうございます！あまりにも見切り発車になってしまった為、なんとかハッピーエンドにすることができて私も安心しております(泣)つたない私の作品を最初から見てくださり好きだと言ってくださってありがとうございます！ (2020年4月2日 20時) (
レス) id: 9f973415f0 (このIDを非表示/違反報告)
みかぷ(プロフ) - コメント失礼します！更新最初からずーーっと見ててものすごく好きです！！完結おめでとうございます！！最後の最後でお父様にバレずにくっついてほんとにホッとしました笑お疲れ様でした!!! (2020年4月2日 19時) (レス) id: 7be4d62213 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくら | 作成日時：2020年3月11日 19時
