第1話 ページ1
それは日も変わり、月の光だけが当たりを照らす真夜中のこと。
「…おやすみなさい。」
両親の部屋のドアをわずかに開け2人が寝ていることを確認しそう呟いた。
「せいぜい…いい夢みなよ…。」
大人はもう寝る時間だよ…。
両親の部屋を後にして、一人部屋にしては広すぎる自室へと向かう。
今宵は満月。
電気をつけずとも窓から入る月の光で部屋の中の様子がわかる。
部屋に配置された、白で統一された家具は親の趣味。1人で寝るには広すぎるベッドに、今は入る気にもなれずにドアにもたれかかる。
物音ひとつしない広い部屋に俺1人…。
この部屋にある全てのものが、今は俺の孤独をより一層引き立たせるように感じる。
「早く…来てよ…。」
そう呟いた時だった
コンコン
ベランダの窓を叩く音がした。
目線を音のした方へ向けると、そこには1人の少年が窓越しに、にこりと微笑み優雅に手を振っている。
あぁ…待ちくたびれた。
ベランダに近づき彼を見る。
どこの貴族だよってくらいロイヤルな微笑みをこちらに向け、口パクで「開けてよ」と俺に言う彼。
少し意地悪をしてやろう…と時間もないくせに、俺はわざと「聞こえなーい」と首を振り大袈裟に聞き返す振りをして窓に耳を近づけた。
彼は少し困ったように眉を下げ、そして少し屈んで、俺にだけ聴こえるように、囁くような声で言った。
「会いに来たよ…翔太。」
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youjin(プロフ) - みかぷさん» コメントありがとうございます！あまりにも見切り発車になってしまった為、なんとかハッピーエンドにすることができて私も安心しております(泣)つたない私の作品を最初から見てくださり好きだと言ってくださってありがとうございます！ (2020年4月2日 20時) (
レス) id: 9f973415f0 (このIDを非表示/違反報告)
みかぷ(プロフ) - コメント失礼します！更新最初からずーーっと見ててものすごく好きです！！完結おめでとうございます！！最後の最後でお父様にバレずにくっついてほんとにホッとしました笑お疲れ様でした!!! (2020年4月2日 19時) (レス) id: 7be4d62213 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくら | 作成日時：2020年3月11日 19時
