YOU IN (ページ31)

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守りたかったページ31

___柾哉side.

威尊がこのタイミングで
トイレに行くなんて、おかしいと思った

なぜなら、5分前にも一緒にトイレに行っていたから

もしかして…と思ってこっそり後をつけてみると

そこにはAと威尊の姿があった

聞こえてくるのは、いつになく真剣な威尊の声とAの泣いたような声、

威「俺らにとってどんだけAが大切だったか知らんやろ、京ちゃんも、柾哉くんも、みんな。』

威尊の気持ちもよくわかる、

でも、きっといちばん辛いのはA

何もなくて、裏切るような子じゃないことは

俺らが1番よくわかってるはずなのに、

『威尊』

A『…柾哉くん…』

威「キム、なんでここに」

『トイレから帰ってこないなと思って様子見にきた、で？なんでA泣いてるの』

A「違うの柾哉くん、威尊は何も悪くなくてわたしが」

威「いや、俺が泣かせてもうた、Aが俺らの元から居なくなってしまった理由がどうしてもAの口から聞きたくて。ごめん、周りなんも見えてなかった。」

今にも泣き出しそうな威尊、でも

俺にとって特別で大切なこの子を泣かせたことは

俺にとって、許せないことだった

『…威尊、話は後で。とにかく今は楽屋戻って、』

威「…分かった、Aほんまにごめん。」

そういって威尊は楽屋に戻っていった

A『柾哉くん』

『A、守ってあげられなくてごめん。Aの痛みに、Aの思いに気づけなくてごめん。1番近くにいる俺たちが、守れなくてごめん。』

俺の言葉を聞いて、目をまん丸にするA

本当はずっと、

Aがどうして俺らの元を離れたかなんてとっくの昔に知っていた

『柾哉くんがセンターに来た方がきっと曲全体が盛り上がると思う！』

『柾哉くん、ここは匠海にお願いしよ』

いつだって他人の幸せを優先するAのことだから

俺らのことを考えて、身を引いたんだろうなって、

でも、それを伝えることを君は望んでいないってことも知ってる

俺らが、自分達のせいだって思うことが何より嫌だって言うのも知ってる、

でもね、A

俺たちの幸せは、Aと一緒に居ることだったんだよ

『A、こうやってまた会えたんだから、同じグループで活動することは難しくても、連絡位は取る仲でいたい。俺にとって大事な仲間であることは変わりないから。
これって俺のワガママかな、？』

A「…ワガママ…じゃないよ、」

1歩、前に進めたような気がする