寝 起 き が 可 愛 す ぎ る【短編集】

みや あつむ ページ19

目を覚ませば、横にいるのは彼氏である侑。

自分が薄着なことに気付けば、昨日の夜の出来事が思い出されかぁあっと顔が熱くなる。

少し布団の中へ潜れば、「…んぅ」とうっすら目を開ける侑。


「おはよ」

「おはよーさん」


顔が整っている彼は何をしても絵になる。
「腰痛ない？」とすこし笑いながらきいてくる。
私の顔が赤いことに気付くと「ほんま可愛ええ」なんて言って。


「昨日のA可愛かったわ〜」

「も、もう！その話はやめてや」


恥ずかしくなり、少しムッとする。すると
「かわいい顔が台無しや」なんて頬を撫でながら言ってくる。


「昨日のA、『侑好きぃ』言うて、」

「やめて」


軽く胸を叩けば「はは」なんて笑って頭を撫でてくれる。


「まだ眠いから、もう少し寝よや。」

「うん」


ぐっと距離をつめられ、侑の胸の中。
心地がよく、目を瞑れば


「まさかホンマに寝ようとしてるん？」


彼を見れば、目を細めて色っぽく微笑んでいた。
すごく綺麗で見惚れていれば、上に乗ってくる。

我に返り少し目を逸らせば、両頬を包まれ強制的に侑の方を向かされる。


「Aに見上げられんのやっぱ好きやわ。」


なんていってお腹の当たりをツーとなぞられる。
「ぅあっ…」と声が出て、慌てて口を抑えれば
「そそる」と言い艶美に笑った。


だんだん侑が近付いてきたと思えば、甘いキス。
上に乗っているので動くにも動けない。
息を吸うために口を少し開ければ、待ってたかのように入ってくる舌。

その感覚に段々とクラクラしてくる。
度々自分から出る甘い声に顔が熱くなる。


「かわい」


そう言い、上唇を噛むようなキス。
ゆっくり離れていく侑と私の間にはいやらしい線。

上から降りたと思えば、座らされ、ぎゅうっと抱きしめられる。
彼の背中に自分の腕を回せばまたきゅ、と反応をする彼。


「A好き…」


首元に顔を埋め、話す。知っとる、なんていって頭を撫でた。


「ほんま好き」

「うん、知っとるよ」

「俺重症やわ」

「私、軽傷かも」


なんて冗談言うと、ぱっと離れ肩を揺すられる。
「はっ！？何？よう分からんかった、」なんて焦る姿が可愛くてふふ、と笑みがこぼれる。


「冗談」

「冗談きついて、」


ほっとしたような顔の侑。頭を撫でれば気持ちよさそうに目を細める。そして目を見て少し頬を赤くして彼が言う。



 





「好き」


ーーーーーーーーーー
ぺんぎんさんリクエストありがとうございました！

みや おさむ→←ひなた しょうよう

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す