跡部様の双子の妹 (ページ35)

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お話し（34）ページ35

(コートにつく)
あ、亜久津君(ギュー)
亜久津「いちいち、抱きつくんじゃあねぇぞ。」
だって、亜久津君に会えたから。
亜久津「そんな、顔するんじゃあねぇ。」
うん。
亜久津「吹雪。」
何ですか？
亜久津「後ろの奴は、何だ。」
後ろ？
(後ろを振り返る)

あ、お兄ちゃん。何で、お兄ちゃんが？
跡部「少し、そいつに話があってな。」
亜久津「俺に、話だと。」
跡部「少し、来い。」
亜久津「いいだろう。」
わ、私は？
跡部「樺地、少し吹雪と一緒にいろ。」
樺地「ウス。」
跡部「じゃあ、話してくる。」
樺地「ウス。」
何を話しに行くんだろう？
樺地「分かりません。」

お兄ちゃんがいるの、全然気づかなかったよ。
樺地「吹雪さん、話しに夢中でしたね。」
うん。
樺地「吹雪さん。」
何、樺地君。
樺地「お菓子の材料が、さっき届いてました。」
本当、樺地君ありがとね。
樺地「ウス。」
ふふ、樺地君は本当気がきくよね。お兄ちゃんが、頼りにしてるのも分かるよ。もちろん、私も頼りにしてるよ。
樺地「ありがとうございます。」

(その頃、2人は)
亜久津「話ってなんだよ。」
跡部「お前、吹雪に惚れてるのか。」
亜久津「何で、そんなこと聞くんだ。」
跡部「吹雪は、お前に惚れてるんだよ。兄として、吹雪にふさわしいか決めてるんだよ。いいか、遊びなら吹雪から離れろ。」
亜久津「俺が、遊び……ふん、笑わすな。俺は、本気だ。」
跡部「本気か。俺は、まだお前が吹雪にふさわしいとは思ってない。だが、吹雪を泣かすことは絶対に許さない。」

亜久津「あいつを泣かすなんて、ありえねぇだろ。俺は、あいつを手放すつもりはない。」
跡部「そうか。なら、吹雪が泣く事があれば二度と吹雪に近づくなよ。」
亜久津「上等だ。」
跡部「話は、終わりだ。」
亜久津「あいつには、話すんじゃあねぇぞ。」
跡部「ああ、分かっている。」