お世話係【我牙丸吟】

「あの子」の気持ち ページ7

sideあの子

今朝、イガグリが言った

「マネージャーが来る」と

その時は眠くて適当に聞き流したが、少し気になる

どんな人かな 美人かな サッカーは上手いかな

昨日来たばかりのBLUELOCKには、まだ慣れていない

地図を持ち歩いて、今日の練習に励んだ

個人で行動しているから、道に迷っても聞くことはできない

そこで、プチトラブルが起きた

能力個人データ収集の運動を終わらせ、一人トレーニングルームを出た

すごく、腹が減った

『腹減った』

マップを開き、食堂へと歩いて行った

俺の脳内なら、目の前に食堂の入り口があるはずだ

だが、そこはほかの部屋だった

『、、、食堂どこ』

道に迷ったのだ

脳内パニックを起こし、マップと道を見直した

何度も、きょろきょろとあたりを見回した

しかし、食堂はない

そこで、奇跡が起こった

「あの、、」

女神が来たと思い、振り返ってすぐに返事をした

『ん？どうした、、』

敬語使ったほうがいいのか、、？！

『ンデスカ』

ぎこちない敬語だ。我ながらかっこ悪い

何か見たことがあるような顔だった

「何か困っているようでしたので、、。私でよかったらお教えしましょうか？」

少し微笑みながらやさしく話してくれた

やっぱ女神だ

『あ、食堂ってどこかわかる？』

敬語を外してしまったが、まぁいいか。

「ああ、あちらを左に曲がるとありますよ」

あれ、右じゃなかった

『、、、あ、これ右じゃなくて左だったのか』

反転して考えるとか逆に天才じゃない？俺

『あ、ありがと。じゃね』

とりあえず腹が減ったから、走って食堂へ向かった

『あ、ある。食堂』

教えてもらった通りに進むと、ちゃんと食堂があった

説明されたとおりに食事を確保(？)し、席に着いた

チームＺの奴がぞろぞろとやってきた

俺が餃子を食べていると、何人かが俺のことを見てきた

無視をして、食べ続けた

それにしても、なぜBLUELOCKに女子が居たんだ、、？

何かやることがあったのか、、？

そういやイガグリがなんかマネージャーとか、、

『あ、マネージャー、、？！』

小声で呟いた。ほかの奴には聞こえていないみたいだ

ぼうっとしていると、視界に誰かの手が映った

「餃子いっこ頂き！」

は、ふざけんな

『ふざけんな。返せ』

「あー、もう食べちゃったー」

イラついたから首を絞めてみた

「あがっ、、？！ タンマ！！タンマ！！」

ふざけんな俺の思考を邪魔しやがって

首を絞めながらまたあの子について考えた

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