お世話係【我牙丸吟】

最高の友達 ページ13

触ったことがあるような紙を捲りながら

選手の詳細を頭にインプットしていく

そこで私は絶望に突き落とされた

『吉良、、涼介、、？』

そう、この人だ。

この名前は、多分私が世界一嫌いだ

双子の兄。そして日本サッカーの宝。

吉良涼介だ。

私は一度、同姓同名の他人ではないかと疑った

しかし、写真だ。

私によく似た顔つき。涙ぼくろ。

完全にわかってしまった。こいつ(吉良涼介)は兄だ

血のつながった。

さっきまで明日が、この生活が

楽しみだったのに。

『いや、、ね、、まだ、、希望はある、、から、、』

『脱落してるに違いないよ。あいつエゴくないもん』

震えながら言っていても説得力はないだろう

『ね？』

私は現実逃避をしたくて一番の友達(ナニカ)に話しかけた
ナニカあいつにはエゴイストになる資格はない


嗚呼、やっぱり一番の友達だ

『だよね、、』

『ありがと。』

そう安心して、次のページを捲ろうとした。

『あれ』

どうやらあいつが最後の資料ページだったようだ


『やっと終わったぁぁあ』

しかし、まだやることはある。

『えっと、、次は、、』

やることの確認のために、タブレット端末を触った

『まず、絵心さんのところに行けばいいのか』

確認は完了したから行動に移る


今日一日で何回も通った廊下を進んで、

絵心さんのところに行った

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