Doctors-3JSB-GENE

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直人side








待ちに待った亜嵐の退院日。



なのに、当の本人は憂鬱そう。




朝ご飯を目の前にしても亜嵐は一切手を付けない。




事情は涼太から聞いている。




昨晩もあまり食べなかったみたいだし


まぁ歯が痛いと食べる気にならないのも分かるけど.....




フォークにフルーツを刺して唇にトントンと押し付けると


諦めたようにそのひとかけらだけ食べると



布団に潜り込んで「熱あるの。だから寝てる」と言った。





トントンと叩いてくるその手を掴んでも


もちろん、熱くもなんともない。




直人「亜嵐見て、熱ないからもう諦めなさい」


念の為、熱を測ってみたけど案の定平熱。





亜嵐「んん〜直にぃ....」



布団の中から甘えた声が聞こえてきたので


空中をフラフラと彷徨う手を掴んでやる。




予約時間までは、まだ余裕がありそうだし



亜嵐の気が済むまでこうしていてあげよう。









そうして亜嵐は拗ねた顔で退院した。



よし、今から歯科へ直行だ。

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