いけないこと (ページ20)

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A「この度はお時間頂いてしまい申し訳ありません!!!!」

樹「いや、頭上げてくださいよ‼Aさんに頭下げられてるなんてファン、いや、世界に知られたらやばいんですよ‼」

曲のことで会議を開きたいと収集をかけられ、うちの事務所に僕いつの皆さんが来ている。

まさかこの短期間でまたAさんに会えるなんて嬉しすぎる。

A「いや、でも…せっかくたくさんのお時間を頂いたのに己の癖のせいでまたお時間いただくことになるかもしれないなんて…SixTONESのみなさんお忙しいのに…本当に申し訳ありません‼」

この企画が無かったらAさんがこんなにも責任感の強い人間で、少しネガティブで、かわいいなんて気づけなかった。

………かわいい…??

ジェ「DAHAっ☆でもやっぱめっちゃいい曲ですよねこれ、俺絶対歌いこなせる自信あるよ」

高「何だよその自信(笑)まぁたしかにこの曲捨てるのは勿体無いよね」

慎「でもこれって楽器の音がバンド調でアイドルらしくないってだけっしょ??俺らよくジャニーズっぽくないって言われるし、新しいことをしていくって意味ならいいと思うんだけど。」

たしかに…

「生演奏…」

…

え、俺今やばいこと言った??

樹「お前…天才か??」

慎「ええええ僕いつの生演奏で歌うとかやべぇって‼緊張して歌えないって‼」

俺の提案にこいつらは大盛り上がり

でもよく考えてみると…

京「まって、僕いつの皆さんはTVにも出てないしライブでも顔出ししてないよ。流石に俺らの意見だけで何かしらの理由があって顔出ししてなかったのをどうこうできる問題じゃないんじゃないかな??」

そうだ、俺らとしては大好きなアーティストに後ろで音を奏でてもらいながら歌を歌えるなんて幸せすぎるけど
今回は相手が相手。

京本の言葉で皆が僕いつの皆さんの方を見る。

Aさんは誰よりも少し辛そうに、悲しそうに、苦しそうな表情だった。

その表情をさせてんのは誰だ。
誰が原因なんだよ。
過去に何があった。
俺ならそんな顔させないのに。

あぁ、俺は気づいてはいけない気持ちに気づいてしまったみたいだ。