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「良かったな少年」
「え？」
「事件が無事に解決して」
事件解決後、私は例の少年に話しかけた。
少年は目を瞬かせ、そして、ふっと笑う。
「うん、そうだね」
「………少年」
「なーに？」
「やっぱり君はおかしな子だな」
「ええ…そうかな」
私がしみじみとそう言えば、少年は不満そうな声を漏らす。
それなら、お兄さんだって少しおかしいよ、と。
なんと。私のどこがおかしいというのか。私は至って普通の英国紳士である。
「何か雰囲気がさ、独特なんだよね。別に悪い人って雰囲気じゃなくて…良い人なんだろうけど、何か………懐かしいような、居心地悪いような……？」
「全く反対の言葉だな。そんなこと、初めて言われたよ」
「あ、ごめんなさい」
「いや、構わない。面白い意見だ。感性は人それぞれ違うものだからな。君の感性が、僕をそう見たのだろう……いや、どうかな。もしかすると本当に僕はそういった雰囲気を持っていて、君だけが感じとったのかもしれない。
はは、考えれば考えるほど多くの可能性が出てくるな。これが何かの事件であれば、その可能性を1つずつ潰していくことで最後に真実に辿り着くことが出来るんだろうが……。
こういったものはその可能性すら排除出来ないから＿＿」
そこまで言って、言葉を切る。
私の悪い癖だ。話があらぬ方向へと飛んでしまう。
ああ、全く、癖というものは直らないな。
少年に謝ろうと、少年の方を見れば、彼はぼけっと私を見上げていた。
「どうしたんだ？ 僕の顔に何かあるのか？」
「あ、いや……。なんか今の感じ、言い回し…ちょっとホームズっぽいなって思っただけだよ」
「ホームズ……」
まあ、生みの親だからな。
しかし、似ていただろうか？ 自分ではよく分からないものだ。
「ふ、イギリスきっての名探偵に例えられるとは光栄だな」
「お兄さん、ホームズ好きなの！？」
「あ、ああ…」
いや、好きも何も作者だから。
なんてことが言える訳もなく、私は押され気味に頷いた。
すると、少年の目がさらに輝いた。
＊＊＊
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水無瀬 零(プロフ) - 面白かったです！ベイガー街の亡霊楽しみにしてます！ (2022年5月24日 20時) (
レス) id: f8abb227c5 (このIDを非表示/違反報告)
（＾ω＾） - 楽しみにしてます！ (2021年12月11日 9時) (レス) @page10 id: bd739fb955 (このIDを非表示/違反報告)
雲雀 - 面白かったです。更新楽しみにしています。これからも頑張ってください！ (2021年7月30日 9時) (レス) id: 69d630334c (このIDを非表示/違反報告)
ふわふわ(プロフ) - 平井くんが思いの外イケメンで動揺が隠せません (2021年6月12日 9時) (レス) id: 579ee633f4 (このIDを非表示/違反報告)
プリン(プロフ) - 面白いです！！更新楽しみにしてます！ (2021年6月9日 19時) (レス) id: fad1ae5811 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨ノ | 作者ホームページ：
作成日時：2021年5月13日 21時
