初恋04 ページ4
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まだ熱が冷めないまま、私たちは職員室へと歩き出した。
さっきの出来事があまりにショッキングだったからか、私はいつもより話しかけることが出来た。
「夏油くん…って、女の子からモテるよね、多分」
「え？ いや全くモテないけど」
「嘘だ…」
「本当だよ。そもそも、あまり誰とも話さないから」
「……そう、だよね。いつも窓の外を見てる」
ぽつりとそう呟けば、夏油くんが突然立ち止まった。ん？と振り返ると、夏油くんは何とも言えないような、微妙な、それどういう感情？というような表情を浮かべていた。
どうしたの？と尋ねれば、「いや…うん……他意はないんだろうけど…」と苦笑いされてしまった。
物分りの悪い生徒を相手にしてる先生みたいな表情だな。
「どうして、君はいつも窓の外を見てるの？ 何で人と関わるのを避けてるの？ 私も、そういう感じだけど、えっと、私は単に人見知りで、話すのが苦手だからだけど、夏油くん、なんかそういう風じゃない」
ずっと気になっていたことを、私は思いきって聞いてみた。すると、夏油くんの雰囲気がガラリと変わる。
変わったと、思う。
上手く表現出来ないけど、闇、というか、黒い、というか、なんだか人ではないような、向こうに居る、ような。
足が竦む。
圧で、押し潰されそうだ。
「……君は、聡いね。私はそういう子好きだけど、上手くやらないと、行きづらくなると思うよ。…あのね、この世の中には、知らない方が幸せなことがあるんだ」
「それは…夏油くんは、知らない方がいいことを知っているの？ それとも…そっか、見てるんだ。夏油くんは見てるんだね。だからいつも窓の外を見てるんだ。なんか、幽霊とか？」
「……うん……ほんとに賢すぎるよね…。そうかあ……私の言葉だけでそこまで来るかあ……」
怖い雰囲気が霧散した。夏油くんはまた表情を崩す。表情崩す夏油くん、キュンとくるな。
私はさっきの夏油くんみたいに、人差し指を口に持っていき、にんまりと笑う。
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葵(プロフ) - やばいです。まる。やばいです好きです！更新頑張ってください！応援してます！ (2021年6月6日 8時) (
レス) id: 4534ab9975 (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 好きです！続きが気になります！更新楽しみに待っています！ (2021年4月13日 2時) (レス) id: 05ebd46207 (このIDを非表示/違反報告)
いたりー - ものすごく好みです！！夢主ちゃん超好きです！ (2021年4月8日 23時) (レス) id: 3170693201 (このIDを非表示/違反報告)
羽憐(プロフ) - めちゃくちゃ先が気になります！更新楽しみにしてます！ (2021年4月6日 23時) (レス) id: dc480b39e0 (このIDを非表示/違反報告)
ひおり - 青春っていいなぁー！？私も青春したかったなぁー！？ あと、すごいおもしろいです。応援してます！！ (2021年4月6日 20時) (レス) id: 16b166319f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨ノ | 作者ホームページ：
作成日時：2021年4月5日 11時
