伏黒恵のママになっていた件【呪術廻戦】

大人の男はずるい ページ6

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「出たかよ。ほら、そこ座れ」


お風呂から出た私にパパ黒はそう指示した。
大人しく椅子に座れば、パパ黒は後ろに回ってわしゃわしゃとタオルで髪を拭く。


「な、なんですか？」


「髪乾かしてやるから、大人しくしてろ」


「はひ……」


男らしい、大きな手が優しく頭を揉んでくれる。

ん？マッサージ？ めちゃくちゃ気持ちいい……。


「んぅ…、きもちいーです……」

「……」


パパ黒は突然黙り込んでしまう。
そしてドライヤーで乾かし始めた。


本当に上手だ。



「ふぁー……」


何この極楽。めちゃくちゃ良い。

仕事の疲れとかどうでも良くなってしまう。
うつらうつらと船を漕いでいると、ドライヤーの風が止む。

「あ、終わりました？」

「おう」

「ありがとうございます」


私が椅子から立ち上がろうとしたその時、


「うひゃあっ！？」


ひやりとした手が私のうなじを触った。

パパ黒は黙ったまま、うなじをなぞる。そのなぞり方に、ゾクゾクとした。


え、え？？


「あ、あの、」


「白くて細ぇな」


「んんん？」



甘さを含んだその声に、私は混乱する。

パパ黒はなぞるのをやめない。
うなじ、それから鎖骨を降りていく指。


ドクンドクンと激しく心臓が波打つ。



「噛みつきてぇ」


「へぁっ」


パパ黒の熱を持った吐息が首にかかる。


「あ、ああああの」

「なあ」


耳元で囁かれる。


「……駄目か？」


駄目か？

その3文字だけで、何を求められているのかわかってしまう。


後に夫婦になるんだし、いつかはあると思ってたけど………。


「ダメじゃ、ないです」

出会いというのは突然に→←必然か、それとも

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