ポテトは美味いがお呼びでない ページ2
*
*
そこまで思い、私は気付く。
ーー別に関わることは無いのでは?
そうだ。これはただの合コン。チョメチョメにさえならなければ、はいサヨウナラで済むはずだ。
そもそもあの五条悟のお眼鏡に私なんかがかなうはずも無い。
ここには社内一可愛い凛ちゃん居るし。あ、ほら、凛ちゃん完全に五条氏ロックオンしてる。
他の女の子たちも同じだ。
そりゃそうだ。男性の中では彼がダントツでイケメンだし、一応公務員だし(まあ呪術師だって言う人なんていないよな)、背も高いし、イケメンだし。
大丈夫だ。ほかの女の子達がハントしてくれる。
私のような地味で洒落っ気のない喪女なんて誰も相手にするもんか。
…あれ…おかしいな…目から汗が…。
「山田ちゃん、席変わってくれる?」
ほら、案の定だ。
凛ちゃんはちゃっかり隣を座っていて、もう1人の同僚が私にそう頼んできた。
むしろ待ち望んでいたことなんで、朗らかに了承する。
「もちろん、いいよ!」
ありがとう〜!と感謝され、危険から遠ざかることが出来るのだから、一石二鳥だ。
うん、そもそも五条悟タイプじゃないし。
顔は好きだけど、声はもっと好きだけど、タイプじゃない。
私は兄のような男性がタイプなのだ。
へらへらしてる男は好きじゃない。…兄はあまりにも表情が硬すぎるけど…。
警察官の兄を思い浮かべながら、私は席を移動する。
あまり人と話すことが得意でもない私は、もきゅもきゅとポテトを食べる。
時折話しかけてくれる男性は居たが、会話が続かず皆行ってしまった。
元々数合わせで無理やり連れてこられただけなので、気にもならない。
それよりポテトうめぇ。
ただただ無心にポテトを食べていると、いつの間にか皿がカラになっていた。
あっ…と思っていると、コトンとポテトがもうひと皿置かれる。
「はい、どーぞ」
「あ、ありがとうございま…す…」
顔を上げるとそこに居たのは、
五 条 悟 。
何故だ。何故奴がここ居る__?
動揺して固まる私を他所に、五条悟は私の隣に座った。
女子たちからの視線が痛すぎる。
「食べないの? 好きなんでしょ、ポテト」
「あ…え…」
「さっきからずっと見てて、すごい食べてるから_、あ、ごめん気持ち悪かったかな?」
「あ…あ…」
「あはは、カオナシみたい。面白いね、Aちゃん」
「アーーーーーーーッ」
2076人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
5 - え、ここで、、おわり、、!?!?いつか続き書いてくださいね!?!? (7月9日 16時) (レス) @page15 id: e73ffa8a04 (このIDを非表示/違反報告)
久遠(プロフ) - 続き読みたいなぁ…( とても面白かったです!!! (2022年10月5日 20時) (レス) @page15 id: d025dfcb18 (このIDを非表示/違反報告)
卯月(プロフ) - 続きが気になる!楽しみにしてます! (2021年10月19日 22時) (レス) @page15 id: f89089966a (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - え?イケメェン。 (2021年5月11日 0時) (レス) id: 262b3e9786 (このIDを非表示/違反報告)
月花(プロフ) - 山田○○ですって言ったところから、ん?って思ってたらまさかの山田妹だったwwとても面白いです!! (2021年4月7日 14時) (レス) id: de8b53d880 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雨ノ | 作者ホームページ:
作成日時:2021年3月20日 10時