�� ページ8
「あ、お帰りなさい。丁度夕飯が出来たんですよ。そろそろ帰る頃かなと思っていたら、当たりでした」
会社から帰宅すると、エプロン姿の安室さんが出迎えてくれた。
向こうからは料理のいい匂いがする。
その姿を見た瞬間、ぶわっと今まで我慢してきた全ての感情が溢れ出した。
ぼろぼろと泣き出した私に、安室さんは、ぎょっと目を見開くが、すぐに優しい笑顔に戻って、「何があったんですか？」とも言わず、ただ私が泣き止むまで、優しく抱きしめてくれていた。
安室さんの胸の中は誰よりも＿＿彼氏よりも、安心して、私は安室さんの背中に腕を回して泣きじゃくる。
ようやく泣き止んで、安室さん促されてソファに座る。
「それで…、何があったんですか？」
「………後輩が、あの、彼氏と寝てた、後輩なんですけど…」
「…はい」
「私が、何の反応も示さなかったのが気に入らなかったのか、今日職場で、周りに聞こえる声で、私の彼氏と浮気したことを…
しかも、自分を正当化するような嘘を吐いて。
泣きながら、謝ってきたんです。あの子。だけど言ってることは、全て私の責任と取れるようなことで…」
『ごめんなさい、先輩、ごめんなさいっ…！ だけど、先輩が仕事仕事で彼、全然構ってもらえてなくて寂しかったって…！ 何かしてあげても、ありがとうも何もないって、もう気持ちは冷めたって…』
「彼女、すごく明るくて社交的で、社内でも人気者なんです。反対に、私は愛想もなくて、友達もいなくて…だから、周りはあの子を同情する雰囲気で………」
違う、と言いたかった。
そんなこと、私はしていない。
仕事ばかりしていたといっても、それは彼も忙しいと理由をつけて家に居なかった。
何かしてあげたって、何をしてくれた？
家事は全部私がやっていた。風呂掃除くらいじゃない、アイツがやったのは。
それなのに、どうして＿＿＿。
だけど、私は何も言い返さなかった。言い返せなかった。
ただ、一言、「ごめんなさい」しか。
「どうして、どうして私が謝らなきゃいけないのっ…！」
「…Aさん、」
「どうして＿＿＿！！」
悔しくて、悲しくて、また涙が出てきた。
すると、安室さんが私の顔を両手で包み込む。
え？と思ったその時、柔らかい何かが私の目尻に触れた。
そして、それが安室さんの唇だったことに気付く。
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天音(プロフ) - あの、めっちゃ続きが気になります！安室さん大好きなんです！あの、めっちゃ有り得ない元カレ(？)と後輩をどうやってギャフンと言わすか気になります！もちろん、プライベートで忙しいかとは思いますが、ぜひ続きをお願いします！どうか、どうかお願いします！ (2022年7月17日 19時) (
レス) @page11 id: 36647ec52c (このIDを非表示/違反報告)
乃々華(プロフ) - 最っ高です！続きがめっちゃ気になります！頑張ってください！！ (2022年4月29日 15時) (レス) @page11 id: 89e1f65dd4 (このIDを非表示/違反報告)
皐月(プロフ) - 好き好き大好きです！！！！作者様のペースで全然構わないので、続きをお願いします！！ (2022年3月31日 19時) (レス) @page11 id: 110914cf9e (このIDを非表示/違反報告)
ゆる猫(プロフ) - 続き楽しみに待ってます！ (2022年3月27日 13時) (レス) @page10 id: b4dc82a248 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 続き楽しみにしてます！ (2021年7月2日 13時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨ノ | 作者ホームページ：
作成日時：2021年4月30日 21時
