[絶望を希望に変える。いつまでも隣にいるから] ページ29
ひたひたという音。前来た時は気づいて居なかったが、ここの地面には水が張っているらしい。
うつくしい赤い鳥が私を導いてくれている。
しばらく歩くと、ヘーゼルナッツのような髪色の見覚えのある男が四角いドアの前に立っていた。
(....士だ)
久しぶりに会ったような、そうでもないような。前よりすこしやつれて見えた。
目がふ、と合う。すると、士が口を開いた。
「....A。また、会えたな。」
『そうだね。まあでも、そろそろ旅も終わるかなって思ってたのにこれじゃあねえ。』
うーん、と唸った私に呆れたような笑いを溢す。
「もう一度...いや、二度。すぐ会える。だから安心して旅を続けろ。俺のことは今は気にしなくていい。」
『ふーん。士が言うならそうなのかもね。』
じゃ、またね。次はいつだろ。
そう言ってドアを開けて片足を踏み込み振り返った時、赤い宝石が目に映った気がした。
それは目の前の鳥の色より幾分か明るく、それでいて優しい色だった。
日だまりを抜けて、私は"次"へ行く。
ちゃり、とメダルの擦れる音に顔をしかめ、私はドアを閉め切った。
「.........あんたは覚えていないのにな、何て失態晒してるんだ」
前会った時を思い出して後悔しつつ、もう一度会えるのを士は待っていた。
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春風 - うおおおあっありがとうございます〜〜〜〜！！返信遅れに遅れすみません、今後も見てください....! (2019年3月29日 19時) (
レス) id: 42214bfb42 (このIDを非表示/違反報告)
リン - 凄く...好きです...(語彙力なくてすみません) (2019年1月14日 1時) (レス) id: 9a17a210bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春風 | 作成日時：2018年11月7日 19時
