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夜がふけ、日記を書き終えた頃、廊下からバタバタと、昼に聞いた子供ような足音が聞こえた。
すると、扉が勢いよく開いた。
「お、お嬢様ッッ!!」
『なんです。騒々しいのはおやめなさい。』
「あっ、もっ、申し訳ございません､､」
『して、ご要件はなんです?』
「そ、そのっ、王族の方が、大至急お嬢様を出せと、」
『王族?､､､､そうですか。承知いたしましたわ。すぐに着替えて向かいます。客室にお通ししてください』
「かしこまりました、」
なにに怯えているのか、従者は顔を青くしたまま早足で着た道を戻っていった。
私は従者の慌てようを見て、少し急いで着替えを済ませ、客室に向かった。
扉の前に立っていた従者が扉を開け、ついていた護衛2人も入れるよう両開きにされる。
『失礼します。クロエ・アローでございます。』
「おお!お待ちしておりました。クロエ殿」
そこにいたのは、先日お祖父様に伝えられた、縁談を持ち込まれた国の大臣だった。
とても有名な方で、貴族ではない平民でも名を知るような方だ。
『お茶も出させずに申し訳ございません。お茶を持ってきてくださる?』
「かしこまりました」
「よいよい。今日はもう、すぐに帰ってしまうからな」
『､､､､左様でございますか。』
「ああ、手短に申し上げます。貴方様に国王陛下が直々にお会いしたいと告げられました。」
国王陛下が､､､､?なぜ?まだ縁談を持ちかけただけで、文も交わしていないのに?
私は私は疑問を抱きながら、ニコリと笑ってみせた。
『承知いたしました。また後日、日を合わせるため文をお送りいたします。』
「はい。頼みます。」
大臣は、そのまま本当に帰っていってしまった。
他の王族なら長居しようと頑張って会話を繋げるのに。
おかしい。なにか嫌な予感がする。
『､､､､､､。図書室を開けてくださいな。灯りは灯さないで結構です。』
「かしこまりました」
『鍵は私が閉めるから先に寝ていてよいです。
なにかあったら呼ばせていただきます』
「かしこまりました。おやすみなさいませ。お嬢様」
『おやすみなさい』
私はそそくさと客室を後にした。
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作者名：目覚まし | 作成日時：2023年7月17日 8時
