・ ページ13
「しゆちゃ〜。クロエさん連れてきたよ」
「お、サンキュ〜」
『お邪魔します』
「はい。じゃあ最初からね」
「え?てるちゃん???」
サイコロかしら。
ゴール直前の緑のコマと遅れている桃色のコマがてると様によりバラバラになった。
負けず嫌いだろうか。
「じゃあクロエさんは白かな」
「ん。ドーゾ」
『ありがとう』
それからコロコロとサイコロを転がして3人で談笑していた。
この国のことや城のこと、従者のことや、護衛の心配のことなど、少なくとも、私を気にかけてくださってるのがよく伝わった。
「で、クロエサンは最近ど?」
『どう､､､､とは、』
「あれ、あのー、契約?駆け引きだっけ?みたいなやつ。」
『それは､､､､』
「でも、あの条件を飲んでくれるんだったらもうこの駆け引きはおしまいになるね」
あの条件とは、私から5人に婚約を持ち込むという条件。
その可能性は０に等しい。
プライドというものはとても厄介だ。
結婚を先延ばしにしたときのお祖父様の顔ときたら､､､､､､。
一刻も早く堕とさねば。
『その可能性はないかと』
「ふぅーん。で、誰堕とすの?」
『､､､､､。(それ聞くんだ。)』
直球すぎる質問に耳を疑う私(と、てると様)。
これは答えるべきか、そして正直に言うか否か。
てると様に目配りしても、ちょっと複雑な顔をしてしゆん様のほうを向いてしまった。
世渡りがお上手なこと､､､､。
『まずは皆様の人間性を把握してからがいいと思って』
「え、まだ決まってないの?」
『(痛いことつかれちゃったな､､､)』
もうここに来て3日。
堕とすならこの2周間が手っ取り早い。
タイムリミットは14日間。
そして3日たった今ではあと11日間。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：目覚まし | 作成日時：2023年7月17日 8時
