SnowManの疫病神。【男主】 #5 (ページ6)

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「…あ、栞さん。」

声がした方に振り向くと

栞さんと遥永ちゃんが立っていた。

買い物の後なのか栞さんは両手に重そうな

スーパーの袋を抱えていた。

「…俺持ちますよ」

こんな時でも反射神経は良くて

すぐに栞さんの手から遠慮される前に荷物を取る。

栞「ありがとう」

にこっと優しく笑った栞さん。

この人が、俺の母さん。

でも、俺はこんなふうには笑えない。

みんな優しい笑顔をくれるのに

俺はその笑顔で返すことが出来ない。

「栞さん、」

栞「どうしたの？」

「…いや、やっぱなんでもないっす笑」

聞こうかと思ったけど

そんなこと聞くのはおかしいと思って

やめて栞さんの横に並んで歩いた。

栞「最近、どう？大丈夫なの？」

最近、俺たちは活動を休止した。

多分そのことを触れないように

俺の心配をしてくれてるんだろう。

「…う～ん、、笑まぁ前よりかは大丈夫だよ」

嘘じゃない。

前はもっと酷かったから。

それに今久しぶりに外に出て人と話して

少し気分は軽くなった。

最初からこうして外に出て人と話せば

頭の回転が良くなってよく考えられたのかって

思って少し後悔した。

栞「そっか。…A我慢とかしちゃダメよ？私なんかが言える立場じゃないけど…笑」

我慢、か

俺なんか我慢してるのかな。

でも今こうやって考えてる時点で

ないってことか。

栞「…辛そうな顔、してるよ？」

「…え？」

栞「泣きたいけど泣けないような苦しそうな辛そうな寂しそうな。…泣きたいなら泣いていいのよ？」

泣きたい…？

俺、泣きたかったのか？

寂しそうな…。

確かに、寂しいのかもしれない。

みんなが徐々にいなくなって

活動休止になって、

でも俺のせいだからって。

俺が会いたいなんて言えないし

ましてや泣くなんてそんなこと

絶対にダメだ。

でも栞さんにそう言われた俺は

一気に頬が濡れはじめる。

我慢、してたんだ

気づけない程ずっと沢山。

「みんなに、会いたい、、」

栞「うん、よく言えた。良い子だね」

そう言って栞さんは
俺の頭を撫でてくれた。

余計に涙が溢れ出して

栞さんの家に帰る途中の道で

数十分間立ち止まったままだった。