君と、わたしと。【吉沢亮】 (ページ26)

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お風呂を出て、

亮くんが貸してくれた、Tシャツとスウェットパンツを着た。

身長差のせいで、引きづり気味のスウェットから
赤色のペディキュアが少し覗いてて。

はじめて見せるすっぴんも、抵抗がないわけではないけど

落としてしまったものは仕方ないでしょ、と

亮くんの待つリビングへと向かう。

「亮くん、お風呂ありがとう。」

「おかえ…、」

あれ。止まっちゃった。

目が合うと、フリーズしてしまった彼。

「亮くん？」

目の前にしゃがんで、顔の前でひらひらと手を振ってみると

「ぁ、ごめん。ちょっと、いろいろ想像以上だったから」

そのまま手を引かれて、あっという間に腕の中。

「すっぴん、はじめて見た。」

頬を優しく撫でられながら

じっと見られていると思うと、だんだん目線が下がってしまう。

「こら、なんで下向くの。」

「だって、すっぴん…」

「かわいーから。もっと見せて」

鼻先に落とされた、小さなキス。

目が合うと、優しく微笑まれて

それだけで、今日一日が愛おしくなった。

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