白猫プロデューサーは、恋愛対象外ですか？【fkr】 (ページ7)

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７。
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普段なかなか入室しない営業部門の扉に手を掛ける。
Aさんにどう話を切り出そうか。
いきなり"何か悩み事でもある？"と話し掛けて良いのだろうか…

あまりに不自然すぎる。
河村が尋ねるならまだしも、俺なんかが軽々しく聞けないだろうな…

ドアノブに触れていた手をそっと離そうとした時、急にドアノブが動き扉が開いた。
目の前には驚いた表情のAさん。
猫の姿でずっと見ていたAさんの顔が近くにあって、俺の頬はほんのり熱を帯びていく。

『ひゃっ！？あ、お疲れ様です…。すみません、驚かせてしまって…』

「いや、謝るのは俺のほうでしょ。すみません、Aさん」

『福良さんがこちらに顔を見せてくれるなんて珍しいですね？誰かに用事でも？』

「えっと、あのさ… Aさんに話があって…」

『私ですか？』

何をどう話して良いのか何も考えていない。
でも昨夜君が白猫の俺に今の仕事が辛いと打ち明けてくれた

あの辛そうな顔が頭から離れないでいるんだ。
ふくらの状態じゃ、本音なんて言ってはくれないんだろうが、ほっとけないんだよ。

「最近、元気がないように見える… Aさん、何か悩み事とかあるならいつでも話聞くからね？」

『…えっ、だ、大丈夫ですよ…？少し疲れが溜まってるだけだと思いますし、お気遣いありがとうございます。』

「そう、なら良いんだけど…いや、良くないか。あまり無理せず大変な時は頼ってね」

俺より背が低い君と視線が合う。
昨日だって見つめ合っていたけど、人間の姿と猫の姿とでは感じ方が違う。

Aさんは俺にも分かるくらいの作り笑顔でその場を立ち去る…
でも俺は、辛そうな君を見過ごす事なんて出来ないよ

『えっ？ふ、福良さん？』

無意識にAさんの細い腕を掴んで、ギュっと力強く包み込む。
君の表情は見えない
俺もどうしてこんな大胆な行動をしているのか。
恥ずかしさもあって見れないんだ。

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