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『つば、きさん...ッどこ...ッ』





走る度にジンジンと痛む膝を我慢しながらも再び走り続ける。



どうして私はいつもこうなんだろう。


幸せは最後まで続いたりなんてしない。

最初は家庭で幸せな日々を過ごしていた。母の料理、凄く美味しかった。

けど、母がいなくなってから父も仕事が忙しくなり、全然会うことはなく、兄も学校とバイトも頑張ってる。

それから私達はあの頃みたいに笑い合って食事をすることはなくなった。
勿論、母の料理を食べる事はもう二度とない。


そうだよ、続いてくれないんだ。


駄目だ。思い出しただけで涙が出てきそう。

グッと抑える。



近くに公園があったのでそこの時計を見るともうすぐ6時になりそうだった。

もうこんな時間なのか...





『...ッはぁ...ッ』





濡れたベンチに座り込む。


...結局、見つかんなかったな。





『...当たり前か』





今思えば椿さんはもう私に会いたくないんだ。


私を見つければすぐに逃げるはずだよ。

道理で見つからないわけだ。



私だけこんなに必死で馬鹿みたい...


いっその事、ここで眠ってしまおうか。



そう思って目をつぶった。

その時





コンッ





聞き覚えのある下駄の音がした。

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伊奈世 - 凄くいい話だー!! 他のお話も見てみようかな? (2018年10月10日 18時) (レス) id: 866dcf4e71 (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラ - 面白かったです!!もし良ければ続編をよみたいです…( (2016年11月6日 21時) (レス) id: 39bc972b6e (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - まるりさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!続編は今どうしようか考えているところです(^-^)次作も読んでくれているなんて凄く嬉しいです;;ありがとうございます! (2016年10月12日 23時) (レス) id: f03907babf (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 夏樹まいさん» ありがとうございます!次作の方も頑張って更新したいと思いますヽ(;▽;)ノ (2016年10月12日 23時) (レス) id: f03907babf (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ^−^さん» 読んでくれてありがとうございました! (2016年10月12日 23時) (レス) id: f03907babf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年9月18日 22時

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