Archangels Ⅶ-ⅰ-Royal Blue Blood-【ハリーポッター】 (ページ28)

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雪が積もっている森の中、私とハーマイオニーは樹木に背を預けて座り、バチルダの家から持ってきた"ダンブルドアの真っ白な人生と真っ赤な嘘"を読んでいた

ハリーは大蛇に噛まれて休んでいたが、テントから出てきた

ﾊｰ「気分はどう?」

ハ「最高に良い場所に移動したね」

辺りを見回しながらそう呟いた

『ディーンの森よ。私が家族と唯一一緒に来た場所なの。何年も前」

ハリーは私の言葉に耳を傾けながら傍の樹木を背に腰を下ろした

『…ここ変わってないわ。木も川も何もかも。何一つ変わっていないの…全て変わってしまったのに』

思い出話を終えると私は手元の本をハリーに渡した

『あの写真、誰かって聞いていたでしょう?分かったわ。…ゲラート・グリンデルバルドよ』

ハリーはペラペラとページをめくった

ハ「グレゴロビッチの杖を盗んだ盗っ人だ」

ヴォルデモートとの繋がりにより、映像がハリーにはまだ見えていた

その時に出てきた人物だった

ハ「…そういえば、僕の杖はどこ?」

その言葉に私とハーマイオニーは顔を合わせる

ﾊｰ「『…』」

ハ「どこなんだ!」

少し声をあげるハリーに、ハーマイオニーは申し訳なさそうな表情を浮かべた

ﾊｰ「逃げる時、私の呪文が杖に跳ね返って…」

下に引いていたブランケットをめくると2つに折れた杖があった

ﾊｰ「ごめんなさい…直そうとしたけど杖は無理で───」

ハ「仕方がない」

ハーマイオニーの言葉を遮るように言った

ハ「ハーマイオニー、君のを貸して。2人とも中に入って。ロケットも預かる」

私は落ち込むハーマイオニーの背中にそっと手を添えてテントの中へと入った