Archangels Ⅶ-ⅰ-Royal Blue Blood-【ハリーポッター】 (ページ22)

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次の朝、ハーマイオニーはこの場所を離れる前に念の為樹木に赤いマフラーを結び目印を残した

それをぼんやり眺めているとハリーが私とハーマイオニーの手をそっと握り、そのまま姿くらましをした

着いた先は丘の上だった

ハーマイオニーは悲しそうに涙を流し、私もその広大な景色が身に染みて鼻の奥がツンとした

ハリーは私たちの代わりに保護呪文をかけ、私はそんな悲しい自分の気持ちを隠しながらテントの準備を始めた

その晩、私は外で身を縮こませながらテントの中から流れる音楽を聞き流していた

ロンも心配だがハーマイオニーはきっともっと心細いだろう

折角お互いの気持ちに気づいたというのに

確かに分霊箱を身につけていたせいもあるが、もっと気を配ってあげればよかった

皆表に出さないだけで寂しさを感じていたのだろう

私も恐怖や不安など自分の負の感情を誤魔化してここまできた

こうして1人で何かを考えている時はドラコの事を考えずにはいられない

彼は最後まで恐怖の表情を浮かべていた

私自身最善を尽くしたつもりだが、もっと何かしてあげられたのではないかと後悔の念が押寄せる

もっと笑ってほしかった

そのためならなんだってしてあげたかった

ドラコに会いたい───

するとふと私に影がかかり、見上げるといつの間にかハリーが立っていた

私と目線を合わせるように屈むと私の顔をじっと見つめる

ハ「交替するよ」

と私の首にかかっているロケットに視線を落とす

『大丈夫よ…?』

ハ「そうは見えない」

そう言って私の頬に手を添える

ハ「…だって泣いてる」

その言葉に驚き咄嗟に自分の頬に手で触れた

『っ…大丈夫…本当に…』

私は涙を隠すように乱雑に拭い平然を装うが、ハリーは私の首からロケットを外した