Archangels Ⅶ-ⅰ-Royal Blue Blood-【ハリーポッター】 (ページ18)

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ﾊｰ「ハリー、やってみて」

次の日、分霊箱を破壊するため岩の上に置いたロケットに対して杖を向けていた

三角巾で腕を固定しているロンは静かに見守っている

ハ「ディセンディウム(分解せよ)!」

ハリーの呪文はロケットに当たり吹き飛んだ

状態を確認するため近づくが、ロケットにはキズ1つ付いていなかった

ﾊｰ「インセンディオ(燃えよ)!」

『エクスパルソ(爆破)』

私たちの放った呪文でも

何事も無かったかのような状態でそこにあった

ハ「ディフェンド(裂けよ)!

レダクト(粉々)!」

その後もハリーは何度も杖を振るが、破壊することは愚かキズをつけることすら出来なかった

ハリーは少し荒くなった呼吸を整えるとロケットを掴み自身の首にかけた

ﾊｰ「何してるの?」

ハ「破壊する方法が分かるまで、しまっておかないと」

ﾛﾝ「おかしくないか?」

するとロンが口を開いた

ﾛﾝ「ダンブルドアは分霊箱を探せと言ったのに、破壊の仕方は教えなかったのか?」

ロンは腕が万全ではなくテントの中でラジオを聴いていた

ハーマイオニーは夜の冷え込みに備え、木の枝を集めており、ハリーはテントを背にしてロケットを見つめていた

私は少し離れた岩に腰掛け、見張りも兼ねて目の前の景色をぼんやりと眺めていた

私は家族と一緒に外に遊びに出かけた経験があまりないので、ハーマイオニーが選ぶ場所はどれも新鮮だった

そのため姿現しも彼女に任せてしまっているので申し訳なかった

ロンの状態にただでさえ不安なはずなので気のかけておこうと考えていたところに、ハリーとハーマイオニーが言い争う声が聞こえた

私は不審に思い、2人の元へ駆け寄るとハリーはイライラしたように声をあげていた

ハ「いつ出発出来そう?」

ﾊｰ「精一杯手当てしてるわ」

ハ「それじゃ十分じゃない!」

怒鳴るような声に沈黙がおとずれる

この場から離れようとするハリーの背に向けて私は静かに口を開いた

『外して』

私の声にハリーは振り返る

『ロケットを外して』

今度は少し強めに言うと、首からロケットを外し私はそれを受け取った

『落ち着いた?』

ハ「…だいぶ」

先程の険しい表情が和らぎ、自分自身の感情の変化に驚いたように声をもらした

『交替で持ちましょう』

分霊箱の影響で心がすさんでしまうのだろう

長時間身につけていると危険のためしばらく私が持っている事にした