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やけに感傷的になる心を落ち着かせるために深く息を吐く
考え込むのは私の悪い癖だ
すると後ろからサクッと音が聞こえ驚いて振り向くと、今正に考えていた人物が立っていた
『…ドラコ?』
ド「A、どうしたんだこんな時間に」
ドラコも私がいるとは思っていなかったのか少し驚いた表情で近づいてきた
『少し外を見たくて…』
ドラコは私と向き合うように立ち止まり、真剣な表情で顔をじっと見つめると私の頬に手を添えた
ド「何故泣いてる」
『…え』
ドラコの言葉に驚き、自分自身の顔を手で触ると指先が濡れた
彼の言葉に初めて自分が泣いている事に気がついた
『何故かしら…私にも分からないわ…』
自分が何故泣いているのか本当に分からず困惑しているとドラコは心配そうな表情を浮かべながら涙を拭ってくれた
これでは逆に私が支えられてしまっていてやるせない気持ちになった
『本当になんでもないわ。ありがとう』
涙が引いたところで安心させるように微笑むがそれでも不安げに見つめるドラコは何かを確かめるように私の頬や耳を触った
ド「…冷えてる」
確かに今日のこの寒さではすぐに体が冷えてしまう
『ふふっ、そうね。夜はやっぱり冷え込むわね』
触れる手が擽ったくて笑みをこぼす
そういえばドラコもここに来たということは1人になりたかったのではないかと口を開こうとしたが、ふいに何かに耐えるような切なげな表情で見つめられた
どうしたのだろうかと首を傾げていると、静かにドラコの顔が近づいてきて私の口を塞いだ
『んっ…』
頬を両手で包み込まれてゆっくりと舌を絡め取られる
冷えた体に反して口内は焼けるように熱かった
『っ…はぁ……』
静かに離れていくと熱い吐息をもらし、いつの間にか冷えていた体の温度も上がっていた
ドラコは少し不安そうな表情で私の顔色をうかがうように目線を合わせる
ド「帰してやりたいところだが…もう少しいてくれないか」
と懇願する瞳は微かに揺れていた
許しを乞う必要なんてないのに、とどんな時でも私を気遣う彼がとても愛おしかった
『いくらでも…いつまでも。それに───』
私は頬に添えられているドラコの手に自分の手を重ねる
『もう寒くないわ』
安心させるように微笑むとドラコも表情を和らげて額に軽くキスを落とし、私の手を取り隣に並ぶ
体温を分かち合うように指を絡めると私たちは寄り添いながら外の景色をしばらく眺めていた
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柊ｼｭｳ（柊）(プロフ) - さらさん» コメントありがとうございます。お待たせいたしました!私もドラコを思うと苦しいですが、その葛藤なども含めてとても好きです!楽しんで読んでいただければ幸いです! (10月19日 8時) (
レス) id: 2a0b252ff1 (このIDを非表示/違反報告)
さら - 続編更新ありがとうございます！！とっても楽しみにしてました！！謎のプリンスも結構大好きです！！ドラコ格好良すぎです！！たくさん更新ありがとうございます！！早速読みます！！ (10月17日 0時) (レス) @page12 id: f9b4a84be1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊ｼｭｳ（柊） | 作成日時：2023年10月16日 13時
