Archangels Ⅲ-Royal Blue Blood-【ハリーポッター】 (ページ32)

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小箱の蓋を開けるとそこにはホワイトゴールドを基調としたロイヤルブルーの石がはめ込まれたバレッタだった

『綺麗…!』

ド「Aと同じ瞳の色だからな」

私の目を見ながら言うので自分に言われたのかと思いドキっとした

ド「後ろ向いて。付けてやる」

『えっ』

そう言ってドラコはバレッタを手にする

私はその様子を呆然と見つめていた

ド「ほら、後ろ」

『あ…うん…』

ドラコの言葉に促され、彼に背を向けた

手ぐしで通すように優しく髪に触れた

ド「髪、伸びたな」

『…そうね』

私は緊張していた

男性に髪飾りを付けてもらった経験はなく、ましてやドラコが付けてくれるなんて想像もしなかった

多分顔が赤い

耳も赤いかもしれない

髪を束ねる感覚が伝わってきて

この後どんな顔をすればいいのか分からなかった

すると後ろからくすくすと笑いを堪える声が聞こえた

何かと思っていると

ド「耳、赤い」

と言って私の耳に触れてきた

『ひゃｯ?!』

反射で変な声が出て耳を抑えながら勢いよく振り返る

すると楽しそうなドラコと目が合った

『ぉ…終わったの…?』

消え入りそうな声でどうにか声を出した

ド「あぁ。綺麗だ」

なぜそんな愛おしいような目で見るのだろうか

『ありがとう…』

勘違いしてしまいそうになる

『送ってくれてありがとう』

帰りはドラコが寮まで送ってくれた

ド「気にするな」

『プレゼントもありがとう。大切に使うわ』

そう伝えると

「もし壊れても僕がいくらでも贈るよ」

といとも簡単に言ってのける

『駄目よ。同じものは1つとしてないんだから』

「そうか」

私の言葉に嬉しそうに呟いた

今日は変な気分だった

まだもう少しだけ一緒にいたいと思ってしまう

するとドラコが私の頭を優しく撫でた

そのおかげで幾分か気持ちが和らいだ

ド「良い夢を」

『えぇ、ドラコも』

ドラコの体温が離れると私は手を振り

後ろ髪をひかれる思いで寮へと戻っていった