Archangels Ⅲ-Royal Blue Blood-【ハリーポッター】 (ページ20)

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私は今日初めてホグズミード村を訪れていた

想像通り人が多く、今はもうギブスが外れた腕もほとんど完治しているとはいえ
多少庇いながら歩くのは少し気を使った

私の隣を歩くドラコは腕を心配してか私の手を取った

その行動に顔を見ると思いの外真剣な表情をしていたドラコと目が合った

ド「離れるなよ」

自然にそう言われて私はドキっとした

『ぇ、えぇ…ありがとう…』

ドラコは周りの目を全く気にしない様子で歩き続けている

ド「どこか行きたい店はあるか?」

その問いに私は『スクリベンシャフト羽ペン専門店』と応え、そのお店へと向かった

その後もドラコが行きたいと言っていた"スピントウィッチズスポーツ用品店"に行ったり"トムズ・アンド・スクロールズ"に行ったり、ホグズミード村を満喫していた

ド「少し休憩するか」

そう言って私たちは"三本の箒"に入った

『バタービールって美味しいのかしら…』

ド「試してみればいいんじゃないか?」

その言葉にドラコも一緒に頼むように尋ねようとしたが

ド「僕はコーヒーを飲む」

私が聞きたいことを察してすぐに応えた

すました顔で言った彼に少しムッとしたが私の様子を楽しそうな表情で見つめるので
まぁいいかという気持ちになり注文をするために店員を呼んだ

『本当にビールみたいね…』

私は初めての飲み物に興味津々だった

それに対してドラコは優雅にコーヒーを飲んでいた

私はグラスを持ち恐る恐る飲む

『美味しい…!』

私を見たドラコはくすくすと笑いナプキンを差し出した

ド「ついてるぞ」

そう言いながら自分の上唇の上を指さした

その言葉に私はナプキンを受け取ると急いで拭った

『…恥ずかしい』

私は小さく呟いた

ド「可愛いよ」

『またそういうこと言う…』

最近のドラコは照れた素振りを見せず自然に言ってくる

それが嬉しいような恥ずかしいような

ただ、そういう言葉を口にする彼はいつも優しい表情をしていた

『こんなに恥ずかしい飲み物…もう飲まないわ』

ド「拗ねるなよ」

ドラコは頬杖をつきながら楽しそうにしていた

私は飽きずに見られている彼の視線から逃れるようにバタービールを飲むことに集中した