Archangels Ⅲ-Royal Blue Blood-【ハリーポッター】 (ページ14)

今日:126 hit、昨日:171 hit、合計:91,020 hit

100 ページ14

ﾙｰﾋﾟﾝ「面白いだろう?」

DADAの授業で私たちは揺れ動くタンスに注目しながら
ルーピン先生の言葉に耳を傾けていた

ﾙｰﾋﾟﾝ「このタンスの中にいるのは何者か…分かる人はいるかな?」

ﾃﾞｨ「ボガート(まね妖怪)!」

ﾙｰﾋﾟﾝ「その通りだよ、ディーン」

不規則にタンスは揺れている

ﾙｰﾋﾟﾝ「ではボガートはどんな姿をしているかな?」

ﾊｰ「誰も知りません。携帯型模写妖怪で、相手が一番怖いと思うものに姿を変えます。だからとても───」

ﾙｰﾋﾟﾝ「とても怖い。そう、その通りだね」

ハーマイオニーの言葉に合わせるように話を進める

ﾙｰﾋﾟﾝ「幸い、ボガートを退散させる簡単な呪文がある。じゃあ、練習しよう。あー…杖なしでいいよ。言ってみよう」

私たちはルーピンの言葉を復唱した

ﾙｰﾋﾟﾝ「リディクラス(バカ笑い)」

一同「『リディクラス』」

ﾙｰﾋﾟﾝ「いいね。次は大きな声でハッキリと。こんな風に。リディクラス!」

一同「『リディクラス!』」

ﾙｰﾋﾟﾝ「とてもいい。ここまでは簡単だけどね。呪文だけでは十分じゃないんだよ。ボガートを本当にやっつけるのは"笑い"だ。ボガートを酷く滑稽だと思える姿に変える必要がある。説明しよう。ネビル、前に出て」

突然当てられて困惑しているネビルに「恥ずかしがらずに、ほら」と前に出るように優しく促した

ﾙｰﾋﾟﾝ「ネビル、君の一番怖いものは?」

ﾈﾋﾞﾙ「…スネイプ先生」

ネビルはその名を口のするのも怖いのかとても小さな声だった

ﾙｰﾋﾟﾝ「確かに怖いよね。君はおばあさんと暮らしているね?おばあさんの服装を想像してごらん?服だけを思い浮かべて。私がタンスを開けたら君はこうやるんだよ?」

そう言って先生はネビルに耳打ちをする

ﾙｰﾋﾟﾝ「じゃあ、杖を構えて。1…2…3…!」

先生が杖を振り、タンスを開けると中からスネイプ先生の姿をしたボガートが出てきた

ﾙｰﾋﾟﾝ「ネビル、思い浮かべて」

ネビルは杖を構え、向かってくるスネイプ先生に呪文を唱えた

ﾈﾋﾞﾙ「リディクラス(バカ笑い)!」

するとおばあさんの服装を纏ったスネイプ先生に変わり、その姿に笑いが起きた

ﾙｰﾋﾟﾝ「素晴らしいよネビル!最高だ!」

生徒達に「一列に並んで」と伝えると一斉に整列を始めた

ﾙｰﾋﾟﾝ「皆思い浮かべて。一番怖いものとそれをどんなおかしな姿に変えるか」

そう言ってルーピンはレコードに針を落とす