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足早にドラコの元へ戻ると、彼は先程と変わらず同じ場所で待っていた
『ドラコ...!』
少し切れた呼吸を整えながらも声をかけると、私に気づいたドラコは腰をあげる
若干急ぐ気持ちで足元の瓦礫に足を取られないよう注意しながら彼の元へ向かうと、そんな私を気にかけるように手を差し出してくれるので
その手を取りドラコの胸に飛び込んだ
私は背中に両手を回し抱きつくと、ドラコもまた抱きしめ返してくれた
ド「もういいのか?」
優しい声で言いながら私の頭を優しく撫でてくれる
そのいつもと変わらぬ仕草でさえも今の私には感情を揺さぶられてしまいそうだった
『えぇ』
私は声が震えないように返事をし、そのまま顔を上に向けると少し心配そうな色を含んだ目と視線が合う
私はひと呼吸置いてから静かに口を開いた
『あの時、来てくれてありがとう』
突然の感謝の言葉に一瞬驚いた顔をしたが、すぐに表情を緩ませた
ド「僕が自分で決めたことだ」
そう言って再び頭を撫でる手を動かす
『それでも、ありがとう。貴方がいなければ何も出来なかったわ」
ドラコは私の言葉を静かに聞いている
『ドラコがいたから強くなれたのよ』
ド「僕もだ」
とドラコは真っ直ぐ私の目を見つめた
ド「僕もAのお陰で変わることができたし、気づくことができた」
そう言って頭に置いていた手を私の頬に添えると、指の腹で優しく撫でる
ド「僕にとって、Aが1番大切なんだ」
その言葉に私はまた泣きそうになった
溢れそうになる涙を堪えるように無理やり笑みを浮かべる
『今ダメなのよっ...そういうこと言われると...っ...』
嬉しすぎて結局耐えきれず、感情とともに涙がとめどなく溢れた
そんな私をドラコは愛おしそうに見つめながら流れる涙を拭ってくれる
ド「これからもAの傍でその涙を拭ってあげたい」
涙を流す私に構わず優しく甘い言葉をかけてくる
『っ...ドラコっ...』
止めようにも私の意思とは反して瞳から涙が零れる
ド「僕を支えてくれてありがとう。信じてくれてありがとう。今度は僕が返す番だ」
とうとう私は耐えきれずドラコの胸に顔を押しつけると、嗚咽を漏らし時折しゃくり上げながら涙を流した
ドラコは震える私を抱きしめるとあやす様に頭を撫で続けた
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柊ｼｭｳ（柊）(プロフ) - 3286Kij0さん» コメントありがとうございます。なるべく後味悪くならないよう意識して書いていたので、そういっていただけてとても嬉しいです!こちらこそ最後まで読んでいただき本当にありがとうございます! (11月7日 21時) (
レス) id: 2a0b252ff1 (このIDを非表示/違反報告)
3286Kij0(プロフ) - 初めまして。作品に出会って早3日ですが全部読み切ってしまいました（ ; ; ） とても感動的なシーンが多くて最後の方はボロボロ涙を流しながら見てました、、ドラコと夢主ちゃんがずっと幸せに過ごせるような世界線ですごく良かったです。ありがとうございました！ (11月7日 17時) (レス) @page49 id: ae7e22dfa3 (このIDを非表示/違反報告)
柊ｼｭｳ（柊）(プロフ) - 杏さん» コメントありがとうございます。申し訳ありません!すでに作成済みだったので変更が困難でした(泣)個人的にセブルスのラストは一番悲しいシーンだと思っています。今回はなるべく原作を崩さず作り上げたかったので、ご理解の上お楽しみいただけますと幸いです。 (11月3日 11時) (レス) id: 2a0b252ff1 (このIDを非表示/違反報告)
杏(プロフ) - 次のお話ですが、スネイプ先生はなんとか救済の方にお話進めてほしいです😭お願いします！！！ (10月30日 18時) (レス) @page1 id: 582f5ac820 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊ｼｭｳ（柊） | 作成日時：2023年10月30日 16時
