351 ページ28
全てを背負っていってしまった
誰にも本心を知られないまま
これではあまりにも悲しすぎた
私は悔しくて、悲しくて、涙が溢れた
唇を強く噛み締め、声を押し殺した
しかし感傷に浸る間もなく
再びヴォルデモートの声が頭の中に響いた
"お前たちは雄々しく戦った"
"だが無駄だ"
"このようなことは望まぬ"
"魔法族の血が一滴でも流されるのは損失だ"
"我が勢力に一時撤退を命じよう"
"その間に死者を、尊厳をもって弔うがいい"
ここで言葉は途絶えたがしばらくしてすぐに声が聞こえた
"A・ミカエル。今直接お前に話す"
"今夜、ハリー・ポッターは死ぬ"
"その瞬間お前は俺様のものになるのだ"
"俺様が直々に迎えにいってやろう"
"その時を楽しみに待っているのだ"
そう言い残して声は消えた
ハリーは死なない
もしそうなったとしても私がヴォルデモートの側につくことはありえない
私は彼が何を望んでいるのか分からなかった
私を傍に置いたところで彼の地位が変わるわけでもない
彼自身が持っていない力を手に入れることがそんなに喜ばしいことなのか
あれほどの強い力を持ち、あれほどの数の下僕を従わせてこれ以上何を望むのか
私がいても何も変わらないのに
私は流れる涙を乱雑に拭って無意識にペンダントを握った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 105人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
柊ｼｭｳ（柊）(プロフ) - 3286Kij0さん» コメントありがとうございます。なるべく後味悪くならないよう意識して書いていたので、そういっていただけてとても嬉しいです!こちらこそ最後まで読んでいただき本当にありがとうございます! (11月7日 21時) (
レス) id: 2a0b252ff1 (このIDを非表示/違反報告)
3286Kij0(プロフ) - 初めまして。作品に出会って早3日ですが全部読み切ってしまいました（ ; ; ） とても感動的なシーンが多くて最後の方はボロボロ涙を流しながら見てました、、ドラコと夢主ちゃんがずっと幸せに過ごせるような世界線ですごく良かったです。ありがとうございました！ (11月7日 17時) (レス) @page49 id: ae7e22dfa3 (このIDを非表示/違反報告)
柊ｼｭｳ（柊）(プロフ) - 杏さん» コメントありがとうございます。申し訳ありません!すでに作成済みだったので変更が困難でした(泣)個人的にセブルスのラストは一番悲しいシーンだと思っています。今回はなるべく原作を崩さず作り上げたかったので、ご理解の上お楽しみいただけますと幸いです。 (11月3日 11時) (レス) id: 2a0b252ff1 (このIDを非表示/違反報告)
杏(プロフ) - 次のお話ですが、スネイプ先生はなんとか救済の方にお話進めてほしいです😭お願いします！！！ (10月30日 18時) (レス) @page1 id: 582f5ac820 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：柊ｼｭｳ（柊） | 作成日時：2023年10月30日 16時
