12murakami ページ12
なんやなんや！？
俺なんかしたか！？
ショタコンて……。
横山「お前……」
村上「変態ちゃうわ！そんな目でみんなや！！」
マジでなんやねん……。
「村上くん、大丈夫？Aちゃんかなり怒ってたよね？」
村上「まだ気持ちが不安定なんちゃいますか。今は一人にさせといた方がいいですよ」
正直今そんな余裕ないけど。
俺のせいで全員の仕事が遅れんねん。
そんなわけにはいかない。
後から宥めればなんとかなるんちゃうか、って。
この時の俺はそんなのんきに考えてたんや。
.
横山「お前ほんまにアホなんちゃう？」
そんなことを言われた仕事帰り。
村上「返す言葉ない……」
横山「だからあの時追いかければ良かったんや」
いつもは怒る立場の俺がヨコに説教を受けている。
撮影が終わり、すぐに携帯を取り出してコールを押した。
コール音がしたと思ったら直ぐに切れた。
二回目にチャレンジするもすでに着拒。
メールしても返事が返らず。
家に行っても居留守なのか本当にいないのか出てこない。
本気で怒らせてもうたって。
ヨコに相談したところで今に至る。
横山「わざわざあのすばるがお前に譲ることを認めたのに。さっさと告白せぇよ、アホか」
村上「はい……」
そりゃあ俺も思ってたよ。
早目に告白した方がええんかなって。
でも本当にそうなんかな、って。
Aはずっと変わらないし。
変わったと言えば、この間の事件の後に女に戻る宣言をされたことくらい。
俺に対する態度は全然変わってへんから。
今日、Aの仕事に身が入ってないことは分かってた。
仕事直前に公開告白されて動揺してるんやって。
俺は、Aがやっぱり亮のことすきなんちゃうかって。
だから動揺してたんちゃうかって。
そればかり考えとって。
直接聞けばよかった、亮の後に告白すれば良かった。
後悔だけが残ってる。
おまけに“ 変態 ”って言われて。
どこでAを怒らせてしまったのかもわからへんねん。
村上「わからんことだらけや……」
横山「はぁ……。もう一度Aの家に行ってみろや。俺も付いてくから、俺も一緒やったらAかて出てくるやろ」
、
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作成日時：2015年12月7日 7時
