恋愛事情は複雑で。Part.3【名前変換】 (ページ9)

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■恋愛事情…109 ページ9

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“夏凛とは高校の時から付き合ってたよ”

“俺から告白して、OK貰った”

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“だけど、夏凛が浮気した”

“夏凛は何度も違うって、謝って来たけど……”

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“許せなかった”

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“夏凛のことはもう俺には関係ないよ”

“もちろん、Aが気にする必要もないよ”

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“俺はAだけが好き”

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宏太先輩から聞いた真実が

家に帰ってからもぐるぐると頭を駆け巡る。

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「Aー、ご飯は?」

あ「うーん、今日は……いらない。」

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「何、帰りに食べてきたの?」

あ「まぁ……そんなところ。」

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こんな時に食欲何てでないよ。

そこまで単細胞じゃないんだよ。

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隣の家の大貴先輩の部屋を見ると

カーテンを閉め切っていて、

明かり一つすらついていない。

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宏太先輩のことは好き。

だけど、大貴先輩には今まで支えてもらって……

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キリキリと痛みだす心。

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大貴先輩はいつもこんな痛みを感じてた?

それを抑えて、私の背中を押してくれたんだよね。

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窓を開けると、少し冷たい夜風が私の頬を撫でる。

涙の跡が異常にひんやりとした。

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あ「大貴先輩……バイバイなんて言わないで。」

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幼稚園のころからずっと一緒だったんだよ?

今までずっと傍にいてくれたのに……

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あ「私のこと、嫌いにならないで……お願い。」

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大貴先輩に嫌われるなんて考えたことなかったから、

大貴先輩が離れるなんて想像したこと何て無くて。

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膝から崩れ落ちると涙がやっぱり零れてきた。

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あ「大貴先輩……嫌だよぉ。」

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瞼を閉じても涙は止まらない。

ぎゅっと閉じても、閉じても……

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「バーカ。誰が嫌いになるって言ったよ。」

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