■恋愛事情…106 ページ6
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大貴「リボンなくしてワンワン泣いてる
Aを見た時……何だコイツって正直思ったよ。」
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そう、大切なリボンをいつの間にか無くしちゃったのが
大貴先輩との出会いだった。
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大貴「でも、何でかわかんないけど
俺も必死に探して見つけちゃって。」
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“コレ、お前のだろ?感謝しろよ、俺に”
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幼稚園の頃から俺様だった大貴先輩を今でも覚えてる。
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大貴「泣いてないで早く笑顔に
なってほしかったんだろうな。」
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“ほら、泣きやめ。見つかったんだから”
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そう言って優しく笑った彼。
なのに、今は私の前で辛そうな表情をしている。
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大貴「誰よりも傍で笑顔を見てたくてさ……
いつの間にか好きで好きで仕方なくなってた。」
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胸がぎゅうぎゅうと締め付けられる感覚。
泣きたいのは大貴先輩なのはわかってるけど
私の方が先に涙が零れそうになる。
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大貴「宏太が好きってわかった時は絶望だったよ。
でも、好きなやつには幸せになってほしいじゃん。
だから、同じサークルに入れた。
応援するつもりでね。
でも……やっぱさ、ぐらつくの。
Aの笑顔見る度にさ。」
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ほっぺに触れる大貴先輩の指先。
涙を綺麗に掬い上げ、優しく撫でてくれて。
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大貴「だから、距離置こうと思った。
Aちゃんって呼んだり、ほっぺに触らなくしたり。
でも、さ……んなの、逆効果だったの。
すげぇAって呼びたくなって、
すげぇ触りたくなって?
夏祭りの時とか、もう訳わかんなくなってた。
応援するって決めたのにな。」
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作者名:おんぷ♪ | 作成日時:2014年1月28日 14時