恋愛事情は複雑で。Part.3【名前変換】 (ページ28)

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■恋愛事情…128 ページ28

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宏太「Aって甘いモノ、好きだよね。」

あ「ハイ!だから太っちゃうんですけどね。」

宏太「いやいや、全然太ってないよ。」

あ「太ってますよー。おデブちゃんって言われますもん。」

・

大貴先輩にね。

お菓子を食べてるといつも隣で余計なことを言っていた。

太るぞ、余計な肉つくぞ、子豚ちゃん……

・

もうあげたらきりがないくらい失礼なことを言われてきた。

・

あ「宏太先輩も食べますか?」

宏太「あ、じゃぁ貰っちゃおうかな。」

・

あーんてしたいところだけど、

私にそんなことする勇気があるわけもなく。

でも、同じスプーンを使って

パフェを頬張る王子様を見ていたら

それだけで、一人心臓がバクバクした。

・

宏太「ん、おいしいね。」

あ「ですよね。このお店のおいしいんです。」

・

カップルの時間が流れてた。

久々のデートで幸せな時間が流れていて、

なのに、そんな時に限って。

・

テーブルに置いていたｽﾏﾎが震えた。

私のではなくて、宏太先輩のモノ。

・

見るつもりなんて無かったけれど

ディスプレイには“夏凛”と表示されていた。

・

・

あ「電話ですよね?私は大丈夫ですから!」

・

宏太「いいよ、別に大した用事でもないだろうし……」

あ「そんなの出てみないと分かりませんよ?」

・

本当は出てほしくない。

けれど、そう言ったのは伊吹先輩みたいに

余裕がある女の人に憧れていたからだと思う。

・

出ないで。

何て言ったら、伊吹先輩に負けた気がして。

・

宏太先輩はためらいながらｽﾏﾎをとると

私の前で電話に出た。

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