■恋愛事情…125 ページ25
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大貴「もう……いい。帰れよ。」
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手首にこもっていた力が和らぐ。
・
あ「大貴先輩、ごめ……」
大貴「お前、俺が男だって分かってる?」
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緩んだと思ったのに、また手首に力が込められた。
大貴先輩の瞳は悲しげで、視線は冷たくて。
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大貴「宏太のとこに行けないようにするなんて
今の俺なら簡単にできんだよな。」
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じりじりと近づく互いの顔。
大貴先輩の本意が分からなくて、
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また、ぽろっと涙が零れた。
・
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大貴「泣きたいのはこっちも同じだよ。
昔からすげぇ好きだったんだから。」
・
大貴先輩はそう言うと、今度こそ完全に私を解放した。
ギシッと音を立てたベッド。
・
大貴先輩の背中は物凄く寂しげで
足をかばうように立ち上がると振り向いて。
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大貴「明日のデート楽しんで来いよ。」
・
私と目を合わすことなくそれだけ言って
部屋を出て行った。
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作者名:おんぷ♪ | 作成日時:2014年1月28日 14時