恋愛事情は複雑で。Part.3【名前変換】 (ページ3)

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■恋愛事情…103 ページ3

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「嘘だぁ。それ、本当?」

「本当だってば。」

・

展示の手伝いで何度か見かけた女の子が数人

教室に入ってきて目があった。

・

立ち入り禁止なわけじゃないので構わず

写真を見続けていたのだけれど

ぐさぐさと背中に視線が突き刺さっている感じがして

後ろを振り向いた。

・

でも、すぐに視線を逸らされて。

何か居づらくなって出て行こうとすると……

・

「ありえないよね。」

「どういう神経してんだろ。」

「宏太先輩と付き合ってるんでしょ?」

「夏凛先輩が可哀想だよね。」

・

私が横を通るときにわざと聞こえるように言ってきて

今度はそらさず鋭い睨みが返ってきた。

・

「何よ。何か言いたいことでもあんの?」

あ「えっ、別に……」

「夏凛先輩は優しいから何も言わないけどさ……」

「ｱﾝﾀのせいで辛い思いしてるんだよ?」

・

あ「そ、れは……私も知らなくて……」

「知らない?笑えるんだけど。」

「知ってて、夏凛先輩に近づいたんでしょ。」

「本当、何考えてんのよ。最低!」

・

あ「ッ……!」

・

乾いた音が頬に走り、肩が強く突かれ

背中が壁にﾄﾞﾝｯと当たった。

・

「ｱﾝﾀなんかずっと倉庫に

閉じ込められちゃえばよかったのに。」

・

残酷な言葉を笑顔で言う女の子を見て

背筋に悪寒が走った。

・

「何も言えなくなってるし。」

「やっぱり少しは自分が悪いって思ってるんでしょ?」

・

「宏太先輩と付き合いながら大貴先輩とも仲良くしてさ……」

「マネージャー、どんなことしてやらせてもらってんの?」

・

ブレスレットとネックレスに触れる女の子たちの指先。

怖くてぎゅっと瞼を閉じると、ぎゅっと手首が掴まれた。

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