恋愛事情は複雑で。Part.3【名前変換】 (ページ2)

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■恋愛事情…102 ページ2

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大貴先輩が学内の保健センターに行っている間、

私と宏太先輩は体育館に戻っていた。

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宏太「Aは本当に怪我ない?」

あ「うん、無いよ。」

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宏太「そっか……そうだよね。

大貴が守ってくれたんだよね。」

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まだ伊吹先輩とのことを聞いていないのに

王子様との雰囲気も重くなってしまっていて、

どうしようもなくなって、

傷一つないのに泣きそうになる。

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あ「あの、私……ドリンク買ってきますね。」

宏太「ん、気を付けて行ってらっしゃい。」

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ポンポンッと撫でられた頭。

いつもなら胸がｷｭﾝとするのに、

高鳴るのに……

色々なことがありすぎて頭も心もぐちゃぐちゃで。

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大貴先輩がかばってくれなかったら

私、看板の下敷きだったんだ。

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そう思うと、急に怖くなって。

ドリンクを選ぶ指先が微かに震えた。

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結月「A、どうした?」

あ「うん?何でもないよ。」

結月「何もなさそうな顔には見えないけどなぁ。」

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結月と体育館に戻る途中に出くわして

このまま戻っても宏太先輩と二人っきり。

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大貴先輩もあと少しで戻ってくるだろうから

同じタイミングで戻ろう。

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と、結月と展示部門の教室に行った。

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あ「うわぁー、すごいね。」

結月「でしょー。皆よく頑張ったよね。」

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学祭まであと二日。

展示はもう完璧だった。

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あ「もうこれで展示は完成なんだね。」

結月「うん、明日からは模擬店の手伝いかな。

あ、ちょっとごめん。電話来たから出るね。」

あ「うん、了解。」

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夕暮れ近くの教室にはオレンジ色に染まっている。

教室いっぱいに貼られた写真をゆっくり見て、

知り合い探しを始めちゃうとあっという間。

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ドアが開いた音もどこか遠くに聞こえるようだった。

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