美少年が恋した美少年 (ページ10)

今日:16 hit、昨日:0 hit、合計:2,687 hit

確信ページ10

龍「いつものお前でいれば大丈夫だから！
でもちょっとオシャレくらいしろよ！
僕が選んでやるから！お前のこと嫌いだけど！」

…と、あいつは言っていたが…いや無理だろ。
(というか最後のは余計だ)
今まで好きとかそんな感情知らなかったのに…

美「…(ｼﾞｯ…)」
『ん、何です？』
美「…いや…」

めちゃくちゃ意識してしまう！！！！
何故だ？！目が合っただけだろう？！

『あ、お茶のおかわりいります？』
美「え、ああ…」

ティーポットを持ち、あいつは
キッチンに向った

美「…はあ…どうしたんだ俺は…」

あいつがいなくなったリビングで
頭をかかえる…自分がおかしい…
恋とはどれもこんなものなのか？
…てかなんだこの服…
黒シャツに黒カーディガン、
黒ズボンに黒靴だと…
あいつ黒けりゃなんでもいいと
思ってんじゃないのか？
…そんなことを考えていると、
茶を淹れ終えたあいつが戻ってきた。

『どうぞ…ずっと聞こうと思ってたんですけど…
その服、自分で選んだんですか？』
美「いや、これは…」
『似合ってますよ。やっぱりあなたは
黒がいいです。赤い口紅が映えるので』

そう言って目を細めた。
…胸が熱い…
このときばかりは龍介に感謝した。

『…もうこんな時間ですね。
夕食作りますけど、食べていきますか？』
美「…いや、大丈夫だ。俺もそろそろ帰る」
『そうですか…分かりました。じゃあ、
玄関までですけど送ります』

そう言って立ち上がり、俺は本を持って
玄関へ向かい靴をはいた。

『今日は来てくれてありがとうございました。
久々に楽しかったです」
美「…次は、いつ会えるんだ？…」
『そうですね…こうしてゆっくり会えるのは
休日だけですね。明日からしばらく放課後は
コンクールの作品描きがあるので…』
美「分かった…ならまた土曜日ここに来る。
何かあったらすぐ四つ辻に来い。待ってる」
『あんなに嫌がってたくせに』
美「気分が変わったんだ」

嘘だ、ただこいつに会いたいだけだ…

『フフフッ、じゃあまた。楽しみにしてますね？
四つ辻の美少年さん？』
美「ああ、じゃあな」

悪戯っぽく笑い、俺に手を振る。
霧が俺の姿を隠すまで…

ーーー

龍「あ、おかえり。どうだった？」
美「…やばい…」
龍「え？」
美「…呪われた…恋の呪いをかけられた！
俺、あいつのことが好きだ！！///」
龍「あらら…」

…胸が熱い…