美少年が恋した美少年 (ページ3)

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辻占ページ3

今日は、どうしても確かめたいことがあった…
噂の辻占をしたいのだ、
私の為にも…彼女の為にも…

『…ここか？…』

話で聞いた十字路に着き、角に立った
…ここで顔を隠していればいいんだっけ…

『…！来た…』

深い霧がたちこめる…あたりが
よく見えなくなると、ザッザッと音が聞こえた…
音が目の前で止まった…

『すみません…私、今辻占をしているんです…
私は今、付き合っている方がいるんです…
でも、私の好きと、彼女の好きは違って…
私と彼女の恋は正しいものなのでしょうか…』

顔を隠していたカバンをずらすと、
高身長の黒髪黒服の美少年がいた…
赤い紅を引いていて、目が全て白かった…
これが、四つ辻の美少年…

美「…その恋は…絶対に実らない…」
『…そうですか…成程…』

それだけ言って、彼は去っていった…
次の日…私は彼女に別れを告げた…

彼女「…そう…分かったわ、別れましょう…」
『あなたになにかあっては遅いのです…
ごめんなさい…本当に…それに、
あなたの好きと私の好きはきっと違う…
次は愛せる人を見つけてください…』
彼女「うん…でも、これからも仲良くしてね？
あなたが望むなら、いつでもよりを戻すから…」

最近では珍しく、平和的に解決した。
学校中から質問攻めされた。
…今日、またあそこに行こう…
彼に礼を言わないと…

ーーー

…あ…

『…あの、昨日はありがとうございました…』
美「…」
『彼女とは無事別れました…』
美「…は？」
『はい？』
美「なんだって？別れた？」
『ええ、きっぱりと』
美「…」

しばらくの沈黙…

美「フフフ…アッハハハハハ！！」
『…どうしました？』
美「フフ、ハハハ！なかなかおもしろい！
お前には俺の呪いが効かなかったか！
こうしてシなない者は初めてだ！」
『…呪い？…』
美「フッ、久々に大笑いした。
失せろ。もう現れるな」
『…』

彼はまた霧と共に消えた…

『…もう現れるなって…まあ、
もう来る用事もないですけど…』

…帰ろう…もう疲れた…