美少年が恋した美少年 (ページ15)

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失礼ページ15

…あー紅茶美味。
こいつどんな茶葉使ってんだ？

美「…あ、そういえばお前の絵
見てもいいか？」
『ああ、どうぞ。はい』

先程の十枚の絵を手渡され、
一枚一枚見てみた。

美「…え、うま…」
『あ、ホントですか？』

いやうま。すっごいうまい。超うまい。
自分の分身がいるのかと思うくらいうまい。

『私本当は人物画嫌いなんですよ。
人の顔見続けるのとか苦痛です』
美「は？じゃあなんで呼んだんだ？」
『まあ、ただ単にあなたを描きたかったんですよ。
友人から辻占してあなたを呼ぶ提案をされて、
人物嫌ならシ体の方がましだろうとなって…
あ、すみません…失礼でしたね…』
美「いや、別にいい」

申し訳なさそうに下を向いた

美「お前の絵はとてもうまい。
きっとコンクールとやらも受章するだろう」
『それ占いですか？』
美「さあな」

俯いた時に落ちたAの髪を
耳にかけた。

美「そういえば、今日は髪結ばないのか？」
『今日はこのままにしようかと思って。
…そうだ、あとで買い物行きましょうか。
夕食の材料も買いたいので。
あ、映画のDVDとかも借りますか？』
美「でぃーぶいでぃー？」
『まあ映画ですよ映画。
向こう行ってから決めましょう。
準備してくるので待っててください』

そう言って、おそらく自分の部屋のある
二階に駆け上がって行った。

『…そうか、映画か…』

数分して、鞄を持ったAが
戻ってきた

『準備できましたよ。行きましょうか』
美「ああ」

ソファーから立ち、靴を履いて、
玄関の扉を開けた。