第３話 ― 初仕事の依頼 ― ページ4
昨日のことは夢であってほしい……。
学校終わりに街に出なければ、すぐ家に帰っていれば、兄に会わず、仕事を手伝う羽目にならなかったはず。
……いや、家知ってるんだろうし、無意味か。
それに、何処に行ってもあの兄からは逃げられない。
「はぁ……平凡な日常を過ごしたいだけなのに」
私は願いでもあり、口癖でもある言葉を吐きながら学校に行くため玄関のドアを開ける。
すると――。
「なんで、居るの」
「なんでって、そりゃ可愛い妹が遅刻せず登校できるか心配だったからね」
そこには、兄がいた。
「余計なお世話だ」
ふんっと後ろを向き、家の鍵をしめる。
「早速だけど、初仕事だよ。竜ヶ峰帝人、園原杏里、紀田正臣、この３人の観察。あと出来れば仲良くなってほしいかな」
じゃ、よろしくと後ろから声がした。
私は振り返り理由を聞こうとしたが、既に兄の姿はなかった。
「逃げ足の早い奴……」
仕方ない、どうせ、私には拒否権ないんでしょ。
理由はあとから聞き出すとして、学校に行こう。
遅刻なんてしてしまった日には、クラスの中で浮いて、目立ってしまう。
目立ってしまえば、私の平凡な日常はパーだ。
それに、目立つことは大嫌いだし。
だけど、それに比べ、傍観者は平和だ。
ただ、見ていればいいだけだからね。
だから、今回の兄の仕事は受けてやる。
観察だけなら、危険な目には合わないだろうから。
第４話 ― 依頼を実行 ―→←第２話 ― 平凡な日常の崩壊 ―
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よつなぎ(プロフ) - さやさん» コメントありがとうございます！更新率は低いですが、頑張ります＾＾ (2018年2月9日 19時) (
レス) id: d316ae55fb (このIDを非表示/違反報告)
さや - 面白いです！！これからも頑張ってください！！ (2018年2月6日 10時) (レス) id: 2a5ccbeee5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よつなぎ | 作成日時：2018年2月5日 15時
