＊８話 ページ10
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Aも俺も起きた。
起きた頃には、Aの目元は赤く晴れ上がっていた。
頭の中にいるのは、誰なんだ？
泣くくらいになるまで誰の事考えてたんだ？
誰の事でそんなに悩んでるんだ？
今、お前をいっぱいいっぱいにしてる奴は、誰なんだ…？
何があったか聞いても最初は、頑なに否定するだけだった。
今にも泣きそうで無理に笑ってるその姿でも君の虜になってしまう。
俺ばっか いっぱい好きにさせるなんて ずりぃよ。
赤くなった目元を指摘しようと
Aの頬に手を宛がい、指の腹で目尻をなぞってみる。
『んぅっ、せんぱぁい…？』
眠いからなのか、舌っ足らずでいつもよりワンテンポ遅れた喋りで
蕩けたように 甘い。
勘違いしてしまいそうになる。
恋は盲目って言うしな。
理性も知性も言ってらんねぇ位、抑えられない。
『えぇっと…実は…』
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やっと口を開いてくれたかと思えば
『私ね、ころん君っていう恋人がいるの…』
『えと…、きっと何か理由があるんだと思うけど…っ、ころん君…』
『色んな女の人と…関係作ったりしてて…』
『ずっと構ってくれなくて…っ』
『さみしくって…っ』
『こんなに大好きなのに…っ』
出てくるのは、ころん ころん って恋人の名前ばっか。
今にも泣きそうに涙ぐむAからは、
そいつ への愛の強さが思い知らされる。
俺は、気付いたら目から雫を溢していた。
同情の清んだ涙なんかじゃない
嫉妬の濁りきった涙だよ
君は、優しいからそんなこと思いもしないだろうな。
…俺じゃ だめ なのかよ。
そんな我儘な気持ちが抑えられず
思わずAを抱擁する。
君から仄かに香る男物の香水の匂い
やだな。
違う男の匂い…
俺の匂いをAにいっぱい付けたい。
俺のだ っていう印みたいな。
俺のじゃないけど…
いつか、俺のモノにしたいな
なんて、無理なこと願ったって叶いやしないんだ
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れん - 最後はどうなったのか？ (2023年2月13日 23時) (
レス) @page12 id: 2201e3642e (このIDを非表示/違反報告)
なぎ(プロフ) - めっちゃ良かったです！最高です！！！なんていえばいいのかわかんないけど最高です。 (2021年4月18日 1時) (レス) id: 6fc53c6f0b (このIDを非表示/違反報告)
蕨(プロフ) - こんにちは、cssの作者です。css配布を終了．利用禁止としたため、変えていただけると有り難いです。私の都合で申し訳ございません。 (2021年3月15日 19時) (レス) id: bad26b0f93 (このIDを非表示/違反報告)
なーな - 可愛い話読んでて楽しい (2020年12月13日 13時) (レス) id: 9c9ba7b7c8 (このIDを非表示/違反報告)
茶々丸 - ネーミングセンス神と思ったら内容も神すぎてわたわたしてます!!これからも頑張ってください!! (2020年12月8日 16時) (レス) id: c3ccc982c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Im 3 | 作成日時：2020年11月30日 3時
