四ツ葉と揚羽蝶【四葉環】 (ページ2)

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四ツ葉が１枚ページ2

～貴方side～

私たちは常に一緒だった

毎朝、私を起こしに来るのは環の役目

え？普通は逆じゃないのって？

皆が知ってる環から想像すれば確かにそうかもしれないけどね

私の知ってる環は、カッコイイお兄ちゃんって感じなんだよね

まあ見れば分かると思うよ

ほら、噂をすれば……きた

ガチャ

「……A、起きろー。早くしないと、朝メシ食い損ねんぞー」

ゆさゆさと揺らしながら、いつも通り間延びした声で私を起こそうとする

『ん……あと５分…』

「こら、だーめ。」

『やだー…』

皆さんお分かりであろうが、私はこのやりとりをしたいがために、わ・ざ・と寝ぼけたフリをしているのである

次はどんな駄々をこねようか悩んでいるときに、フワっと身体が宙に浮く感覚

なにが起こった

驚いて目を開けると、すぐ近くに環の整った顔がある

『……ちょっ、やっ…下ろして環！』

「だってヤなんだろー起きんの。だったら、運んだほーが早くね？」

そう言ってニヤニヤしながら聞いてくる環は意地悪だ。

(『分かってるくせに_____』)

『……起きるから。下ろして』

恥ずかしさのあまり、顔を背けると

ぐりんと回る視界

また一段と高くなった視界で、「A……」と、声のするほうに顔を向けると

さっきより近くなった環の顔があった

『っ……な、なにｙ』

近づくキレイな顔と触れる互いの唇

本当は数秒なのに長く感じるのはこの時だけだろう

『んっ…』

「………はぁっ」

そうして"いつも通り"こういうの

.

「…おはよーA今日も一緒にいて」

『環もね』

これが私たちの日常________……