夜叉さんとこの蝶々II【原神】 (ページ49)

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それからちょこちょこ出てくる宝盗団達を蹴散らし、無事最深部まで辿り着くことができた。

最深部でガタガタと震えていた1人の宝盗団は緑色の石を持っていた。アイツが仙成石を盗んだ奴だ、と指を指して言った蝴蝶と、剣を構えて今にも襲い掛かりそうな空との間で視線が飛び交う。

空「(とりあえず倒す？正当防衛になるかな。)」

『(そうだな、最悪誰も見てないし…)』

パイモン「な、なんで見つめあってるんだ？まずはあそこで震えてるやつに話を聞こうぜ」

『…ッ！？ッ！ッッ！？？』

空「っ！…っっ！」

パイモン「なんなんだよさっきから！もう！」

宝盗団をボコボコにぶちのめすことを前提に交わされていた視線での会話に天使の声が割り込んできた。

なん！？なんて優しいだパイモンお前！…蝴蝶は感動に似た気持ちになった。空も同じだった。

パイモンには空達のような戦闘技術がない。宝盗団に話しかけるだなんて、彼女が1番危険なはずなのに。

日々の戦闘で物騒な考えしかできなくなった少年達はパイモンの背後に後光を見た。

パイモン「おまえらが行かないならオイラが行くぞ！おーい、そこのオマエ！」

空「パイモンっ！近づきすぎないでよー！」

「俺、ゴキ扱い…」

若干パイモンのモンペ化した蝴蝶と空は、目で「変な動きしたらどうなるか分かってるな」と圧をかけながら詰問を始めた。宝盗団がかわいそう。

まず、誰に雇われたのか。これは蝴蝶の読み通り、空達の依頼主だった。なんというか清々しいまであった。

この小屋と横穴も、蝴蝶の読み通りだった。ドヤ顔をかます蝴蝶に空は少しイラッとした。なに？この感情っ…！乙女心もクソもない。

そして本題。いや、今までの詰問も本題と言えば本題だったのだが。

ちなみに、仙成石はしっかり返してもらった。この宝盗団、ビビリがすぎる。向いてないよ。

宝盗団が仙成石を盗んだのはまぁいい。良くはないが。それよりも大事な1番の疑問が残っているのだ。

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