夜叉さんとこの蝶々II【原神】 (ページ27)

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空「花火はもう調合してきたから、早速打ち上げるね」

魈「…フン、勝手にしろ」

『俺、間近で花火見るの初めてなんだよなー！』

割と花火にはずっと憧れてた。

いつも遠くから見てるばっかで、あんまりちゃんと見たことない。

さっき見た港の花火だって、形が分かるぐらい。そこまでキラキラが見えたわけじゃない。

それが！今日！今！魈さまと！見られる！

夢叶っちゃった〜！いぇーい！

無駄に慣れた手つきで花火をセットする空。さてはお前、他の奴のところにも花火持って押しかけたな？

そんなことを思ったのも束の間、すぐにいつもの数倍大きい音がして、花火が上がった。

上を見ると、赤い向日葵や青い鈴蘭、黄色い藤、緑色の蒲公英。

花火ってこんな感じなのかぁ。

激しく光ったかと思ったらすぐ消える。いつのまにか次の花火が上がって、またすぐ消える。

空がセットした分はもう全部打ち上がって、なんとも言えない静寂が訪れる。

中々面白かった。ただの色のついた火、ぐらいにしか思ってなかったけど、ちゃんと見れば結構綺麗なもんだ。

魈「…途中で上がった蝶の形のものは何だ？」

空「あぁ、それは…」

空曰く、蝶の形の花火は職人に依頼して作ってもらったらしい。

何モラしたんだろ。花火は高度な技術がいるから、高いんだろうな。

なんか至近距離で見る花火が衝撃的すぎて余韻が長い。

結構長いことぼーっとしてる気がする。まさか、閃光弾とかはこの効果を利用してるのか？(※違う)

空「魈が喜ぶかなって思って。それに、モラは旅してればどんどん貯まるから」

パイモン「魈は蝴蝶が大好きだからな！」

魈「…大好き？我は何かを好んだりしない」

パイモン「えーっ？」

空「じゃあ杏仁豆腐は？」

魈「…あれは、食えなくもないというだけだ」

パイモン「本当に素直じゃないなっ！」

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