夜叉さんとこの蝶々II【原神】 (ページ17)

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今日は璃月港に来た。もう海灯祭は始まってるけど、それが目的って訳じゃない。

なんとなく釣りしてたらスゲェのが釣れたんだ。だから釣り協会に売る。

どうせ水槽に入れてても、俺にとっては娯楽にはならないし。だからと言って貴重な魚を魚肉として扱う訳にもいかない。

俺はモラを稼げてラッキー！釣り協会は珍しい魚をゲットできてハッピー！ってことだ！皆幸せ！

チラッと広場の方を見ると、普段の璃月港とは比べ物にならない程キラキラのピカピカになってた。

色とりどりの傘や、ハスの花の形をした燭灯。屋根から柱に向かって垂れる絹布。

凝ってんなぁ。ってことでせっかくだから広場の方通って釣り協会の人がいる所まで行こうか。

船着き場の方に居るから、ちょっと遠回りだけど。

まぁこういうのも風情だよな。風情ってよく分かんねぇけど。

「あ！お兄さん！」

後ろから最近聞いた高い声が聞こえてきた。

振り向くと、花冠の女の子がこっちに向かって走ってきてた。

なんとなく両手を広げると、腹に突進してくる。ウッ、今のは良いタックルだったぜ…

『君、軽策荘住みだろ？海灯祭見に来たのか？』

「うん！お父さんとお母さんが連れてきてくれたの！」

『へぇ、良かったな。それで、お父さんとお母さんはどこに居るんだ？』

「でーと？ってやつをするんだって！この辺で遊んでてっていわれたの！」

『へぇ』

おいおい、気持ちは分かるけどさぁ。子供1人ほっぽってデートはあんま良くないんじゃね？お父さんお母さん。

心配だから、魚売ったらもう一回見に来よう。それまで誘拐とかされんなよー花冠の女の子。

魚売ってくるって言ったらちょっと渋られたけど、すぐ戻ってくるって付け足したら解放してくれた。

絶対戻ってきてね！って何回も言うのを見て笑う。子供って感じだなー。

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