夜叉さんとこの蝶々II【原神】 (ページ15)

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普通にミントを5本ぐらい摘んで、女の子のところに戻った。

俺がなんかしてる間に花冠二つぐらい作り終わる程に凄腕の花冠職人なこの女の子。

戻ってきたら出来上がってるんだろうなって思ってたら、意外なことにまだ半分しか出来てなかった。

霓裳花の茎は硬いからな。難しいのかもしれない。花も結構大きいし。

『そんな難しいなら他の花にすれば良いんじゃねぇの？』

「うぅ…でも、この花冠をその男の子にプレゼントするの…」

『…ほぉー？良いじゃん、頑張れよ』

「うん！」

良かったな男の子。脈アリだぞ。

ほら、好きな子が自分のために難しい花で花冠作ってくれてるんだぞ。これを機に想いを伝えるんだ！

これぐらい若い男女のピュアな恋は微笑ましい。邪魔するのは良くないと思って、記憶を頼りに自力でミントを編む。

これがなかなか難しい。花冠ってのは花がお互いに固定し合って、冠の形を作ってる。

どこにどの茎を通すのかとか、どこで捻るのか、とか…とにかく難しい。

うんうん唸りながらも、なんとか完成させた。

ちょっと歪んでるけど、まぁ初めてにしては上出来じゃね？

女の子の方も完成したらしい。綺麗に編まれた霓裳花の花冠を空に掲げて喜んでる。

長時間集中して疲れた。座ったまま後ろに倒れ込んで、草や花に埋もれる。

『っはー、難しいなぁ…』

「お兄さん凄いよ！皆より上手！」

『んまぁ年齢も違うからなぁ…』

「でもお父さんはお兄さんより下手だよ」

『…お父さんにそれ言っちゃダメだぞ』

お父さん、可哀想に。娘にこんなこと言われた日には一日落ち込むぞ。

ちょっと休憩してからもう一回ミントで花冠を作ってみる。今度はちょっと綺麗になったかも。

それを繰り返してたら、いつのまにか売れるレベルの花冠を作れるようになった。

なんかすげぇ達成感。

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