夜叉さんとこの蝶々II【原神】 (ページ11)

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『魈さまー！杏仁豆腐を持ってきました…あれ、なんでお前らがここにいるんだ？』

パイモン「わ、忘れ物をしたんだ！気にしないでくれ！」

無事魈に事情を伝えることができた空達だったが、想像よりかなり早く蝴蝶が杏仁豆腐を作り終わった事によって鉢合わせしてしまった。

流石、魈の要求に応えられるだけはある。彼は料理ごときのために待つのが嫌いなのだ。

なんとか嘘をついたパイモンだったが、それを訝しんだような表情の蝴蝶に不安を覚える。

『えー…何忘れたんだよ？』

パイモン「え"っ…えーっとぉ」

返答に困ったパイモンは魈に視線を送った。助けを求めているらしい。

普段の彼なら鼻で笑って無視が関の山だが、今回ばかりは彼も蝴蝶に話を広げられたくない。

一つため息を吐いてから援護に回った。

魈「…ここの屋根の上にある鳥の卵を取りに来たらしい。そして愚かにもその目的も忘れて去って行ったのだ」

パイモン「なんか言葉の節々に棘があるような気もするけど…そうだぞ！鳥の卵を取りに来たんだ！」

『ふーん』

自分から聞いておいてなんだよその反応！と怒るパイモンを無視して、怪我をしないように、と空に注意する。

いきなり話を振られて驚いた空だったが、素直にその好意を受け取り、(卵に困っている訳ではないが)屋根の上に卵を取りに行った。

この分は物質変換器にでも入れておこうと考えながら、視界に映った卵を取っていく。

誤魔化しは成功したようだ。

パイモン「ふぅ、危なかったな。でも魈が強力してくれるのはなんだか気味が悪かったぞ…」

空「こら、そんなこと言わない。魈は蝴蝶が大事だからね」

パイモン「うーん、そうだな

…あ、この卵でスライムのオムライスを作ろう！ふわとろの卵の中に、ケチャップライスの代わりにスライムを入れて、ぷるふわ食感の実現だ！」

空「少し気になる…一口だけ食べたいかも」

パイモン「これを売ればガッポガポの億万長者間違いなしだぞ！」

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